アウグスティヌスの肖像画

 大昔、ググっていてアウグスティヌスの図像一覧を画像付きで掲載したブログに行きついたことがあって(アウグスティヌス会系の修道会に依るものだったと記憶している)、さっそく保存した。問題はそれがどこに保存されているのかだが、今となっては不明である(こんなことばっかりだが)。もととなったウェブにはそのころ幾度か行ったのだが、そのうち消えてしまった。

 今回、それでもIconography of Augustinusあたりで検索したら、上智の図書館も所蔵している「Augustine in Iconography」がひっかかったが、あれは一種の論文集で、私のイメージとは異なっている。ずばりに出会えずあきらめたころに、以下に行きついた。ICONOGRAFIA AGOSTINIANAhttps://www.augustinus.it/iconografia/index.htm)。これは出版もされているようで全三巻であるが、私にとって第1巻だけで十分で、それをデジタルでしかも無料で4MBで下ろすこともできた。

 その冒頭に掲載されているのが、近々発行の小論でも引用した2図像だったので、とりあえずよしとしよう。両者に通底している特徴は、おそらく彼の晩年の姿で、具体的には白髪の後退した前頭部と顎髭である。下記左が6世紀(但し、別人説あり)、右が7世紀なので、アウグスティヌスの死後最短70-100年後の肖像ということになる。両者に共通点が認められるので、おそらく伝承として生身のアウグスティヌスの晩年の容姿がそれなりに伝承保存されていたといっていいかもしれない。

左図:想定アウグスティヌス像  右図:左からヒエロニムス、アウグスティヌス、グレゴリウス教皇

 それらに次ぐ1図像は8世紀でまずまず射程内であるにしても、すでに容姿は変わってきていて、白髪でもないし顎髭はなくなっている。前頭部の毛の禿げ具合など上記のアウグスティヌスとグレゴリウスを混在させている感じだ。

その後は一挙に11世紀と時代は降り、そうなるともう古代伝承が反映していたと思われる最初の二例とはまったく様相が違ってくる。

 だがこの本、パヴィアの聖櫃の詳しい紹介もあって、我々の関心にとってなかなか利用価値は高い。

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