投稿者: k.toyota

40年振りに公開:パラティヌス丘Domus Tiberiana

 今年の後半に、 パラティヌス丘の中のDomus Tiberianaが40年振りに公開されるそうだ。ここは現在ファルネーゼ公園となっているが、新発掘の部屋やプールも含まれているらしい。https://archaeologynewsnetwork.blogspot.com/2021/01/romes-domus-tiberiana-to-reopen-after.html

数字的には上図の左側中央の「17」の場所

 それまでにコロナが沈静化していることを期待したい。

 他にも、ポンペイ出土で国立ナポリ考古学博物館所蔵のアレクサンデル大王のモザイクが修復に入った(https://archaeologynewsnetwork.blogspot.com/2021/01/pompeiis-alexander-great-mosaic-set-to.html)といった情報もある。

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学術会議問題と研究者:遅報(65)

 2020/12/24の毎日新聞に過激なアンケート結果が。「任命拒否巡る国立大学長アンケ、6割超が回答せず:国の「顔色」うかがい沈黙」(https://mainichi.jp/articles/20201223/k00/00m/040/297000c?cx_fm=mailasa&cx_ml=article&cx_mdate=20201224)。

 すでに選挙制から推薦制になったりして骨抜き完了の国立大学学長に、学術会議問題でアンケートするなんて、そりゃあんまりだ。リタイアしてから日経、毎日、朝日のデジタル新聞のちょい読み契約をしているが、毎日の論調がよろず一番きつい感じして、こりゃ現役時代に購読しなくてよかったな、と実は密かに思ってたりしている(それでなくとも私は世間一般から見ておかしいらしいのだが、一層拍車かかってしまいそうで)。

 学術会議問題で思うことは、僭越ながら、華々しく首相などをご批判なさっている先生方を信じてはいけない、ということ。威勢のいい彼らはいざとなったら真っ先に敵前逃亡しちゃう可能性大なのである。まだまだ安全、このまま定年までいけると思っての言動で、彼らには「隠れへたれ」が多いはずだからだ。いつの時代でも姿形は異なっても、そういうものでなかったか。少なくとも私はそう思う。もちろん大学教員は黙して語らぬ「真性へたれ」が大部分であるが(これはどの社会でもご同様だろう)。所詮、我が身がかわいいのだ。

 私はこれを研究課題の殉教者になぞらえて考えていたりする。

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世界キリスト教情報第1565信:2021/1/18

= 目 次 =
▼コプト正教会がソーシャルメディアの「フェイクニュース」に警告
▼女性に朗読奉仕者と祭壇奉仕者への道開く教皇自発教令
▼教皇フランシスコの主治医が新型コロナウイルスで死去
▼教皇と名誉教皇ベネディクト16世がワクチン接種
▼スコットランド・グラスゴー大司教が70歳で急死
▼新型コロナ禍でカトリック司教が相次ぎ死去
▼アイルランド母子施設で子ども9000人死亡
▼米で聖書のポッドキャスト番組がダウンロード数1位に

 今回は、コロナが原因での死亡記事が多かった。寒々しい年明けである。ただ最後から2番目のものは毛色が違っているが、内容はやはりやりきれない。

◎アイルランド母子施設で子ども9000人死亡
【CJC】ダブリン発AFP=時事によると、アイルランドで国や教会が1998年まで運営していた母子生活支援施設で、子ども約9000人が死亡していたことが、1月12日に発表された政府の公式調査報告書で明らかになった。ミホル・マーティン首相は翌13日、国として公式に謝罪した。
 歴史的にカトリック教徒が多いアイルランドの「母子の家」は、配偶者がおらず、パートナーや家族からの支援も得られず、社会から厳しい非難にさらされた妊婦らを受け入れる施設だった。
 政府の母子の家調査委員会(CIMBH)は、施設が運営されていた76年間について調査を実施。その結果、施設にいた子どもの15%に当たる約9000人が死亡していたことが分かり、その数は「不穏」というべきレベルだったと指摘した。
 施設内で生まれた子どもの多くが、母親から引き離されて養子に出され、血縁関係を完全に断たれていた。□
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嘘情報の見分け方を探る

 コロナ騒ぎの中で新たな造語「インフォデミック」が生まれたが、情報操作という意味ではたぶん人類発祥以来の課題であろう。

 「「コロナは存在しない」偽情報が奪う命:政治家の「情報操作」疑惑も」(https://mainichi.jp/articles/20210115/k00/00m/030/294000c)

 「国家ぐるみの偽情報にどう立ち向かう?:インテリジェンス研究者に聞く」(https://my.mainichi.jp/articles/20210115/k00/00m/040/319000c)

 人は信じたい情報を信じてしまう、そういう存在である。だから「すべてを疑え」ということになるが、それだけでは何も答えになっていない。

 我々の日常生活ではふだん生死に関わるような局面は全くないと言っていい。今般の新コロナみたいな状況下でこそ心眼が試されるわけであるが、我らど素人がとれる方策には、100年前に日本だけで40万人近く死亡者を出したスペイン風邪の教訓とそう違いがあるわけではない、と私などつい思ってしまう(当時はウイルスなどの存在は知られていなかったにもかかわらず:同列に扱う我ら愚民恐るべし!)。しかも今回、現在までの死亡者数4420名(全世界で200万人強)なのである。騒ぎすぎ、という以下の記事は示唆的である。昨年7月段階での新聞記事:「正しく恐れ行動冷静に:スペイン風邪研究者・小田泰子さんに聞く」(https://www.kahoku.co.jp/special/spe1215/20200708_01.html)。それ以上に、この10回の連載記事「100年前からの警句」(https://www.kahoku.co.jp/special/spe1215/index.html)での、状況に翻弄されている世情も、まるで今をなぞっているかのようだ(そのように記者がまとめているのだろうが)。

 ケネディとニクソンのテレビ対決ではないが、テレビの登場で政治家の顔が日常的に露出し出して、国民である視聴者にすら彼らの言葉の持っている軽重が表情からも自ずと判断できるようになった。安倍の嘘答弁然り、管の空虚な発言然り。信頼できない政治家たちをこんな時もってしまった不幸を、我ら愚民としては嘆かざるを得ない現実がある。

 それでふと思い出したが、帝国臣民が初めて現人神である天皇陛下の肉声に触れたのは、敗戦時のラジオでの玉音放送だった。この衝撃的ともいえる事実を現在の我々はどれほど体感的に理解しえているであろうか。遡ること一世紀、写真の発明でご真影はあったし(明治天皇など多分に修正されていただろうが)、1890年代に映画も発明され、1927年にトーキー映画も出現して、国威発揚におおいに利用されていたにもかかわらず、なのである。

 神は沈黙してこそ威厳を保つことができるのだ。

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続報・女性の立ちション:トイレ噺(19)

 2019/12/25付けで書いたブログが、私のものとしては未だコンスタントに読まれているようで(今日も今日とて、アクセス数11)、別件をぐぐっていて以下をみつけてしまった。「女性が立ち姿勢で排泄する器具、新型コロナで大ヒットに」(https://newsphere.jp/business/20200923-1/)。ここには7製品の使用感比較レビューも掲載されている。ダントツの評価は以下のWhiz Freedomで、医療器具としても使用できるし(溲瓶使用の病床の女性にとっては朗報であろう)、健常者でもトイレが汚い場合、立ったままできるわけ。

輸入品なので本体2700円と高め

 なんとコロナ騒ぎで、便器に座ることへの不潔感が増幅して女性の立ちションが促進されるとわ。いずれにせよ、使用感が試されてより快適な製品ができることはいいことだ。トイレ探偵としてはご同慶の至りというもの。いや、しなびて油断したらズボンを汚しかねない(実体験有り)現況の私にも、すでに必需品かもなので、早く国産化され廉価になってほしいものである。

 それで思い出したのは、潔癖症の人がいて、なんでも消毒しまくっているのを私なんか「我ら人類とてウイズ・細菌なんだから、神経過敏でしょう」とこれまで(冷)笑していたものだが、現況ではなんと国家レベルでそれが奨励されているわけだ。石けん使って30秒流水で手を洗えだと〜。めんどくさ。それをこれまで実践してきた彼らは絶対生き残り組になるはずだ。

 ここで私の思考は飛躍する。同様に、一時欧米でやたら非難されていたイスラム圏の女性のベール着用服装だが、今となってはマスク代わりに口が覆えて便利かもしれない(https://seiwanishida.com/archives/6992)、のだ。

あなたはどこまでやれますか

 この風潮に悪のりして予言しておこう。50年後か100年後のわが地球では、顔をさらして外出していると猥褻物陳列罪に処せられる。なぜかといえば、顔ほどストレートに性的魅力を表示するものはないので、要するに性器そのものと認定されたのだ。顔で劣情を刺激してはいけなくなったためであ〜る。要するに、男女とも公の場では目だけ出す服装をすること、すなわちイスラム女性の服装が全人類に法制化されているわけなのであ〜る。・・・ 

 私は電車・地下鉄に乗って、マスクして皆さん美男美女にみえるようになったので、こんな妄想をしているわけ。いや、顔隠すのってなかなかいいなと。ひょっとして痴漢も減るのではないかしら。

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追悼・半藤一利氏

 日本現代史で、オーラルヒストリーを駆使しての明快な語り口で、私は彼が好きだった。2021年1月13日自宅で倒れていて死亡が確認された由。享年90歳。戦後のその当時タブーだった軍事史を扱っていたこともあり、彼は「保守反動(半藤)」と言われていたらしい。それが立ち位置的に左翼とみられるようになってきた。それほど世の中の動向が右傾化してきているともいえる。彼を見ていると長生きすることの有効性を感じざるをえない。彼のひそみに倣って、私などできることは少ないが、せめて「古代ローマ史探偵」として余生を送りたい。

1930-5.21-2021/1/12

 彼への追悼文の中で感銘を受けた彼の言葉は多いが、ここでは以下を紹介しておく:「(戦時中の新聞は)沈黙を余儀なくされたのではなく、商売のために軍部と一緒になって走った」(https://www.tokyo-np.co.jp/article/79716)。最近のマスメディア然りではないか。

 また保坂正康と一緒に瀬島龍三に取材した後、「瀬島がうそをつくときの顔、わかるか?」と言った由(https://digital.asahi.com/articles/ASP1G5KMWP1GUCVL017.html)。多くのインタビューの経験から彼にはそれがわかっていたのだ。肝心なのは言葉ではなく、音声であり表情なのだ。人間は平然と嘘をつける存在だ。体験者は実際の万分の一も述べたり書き残していないわけで、それを声、表情の変化で真贋を見きわめる、これがオーラルヒストリーの醍醐味であろうが、しかしそれを文字化した途端、肝心かなめなものがこぼれ落ちるのだ。このメカニズムを周知してでのオーラルヒストリーであってほしいが、実際にはどうだろう。逆に見ると、ほとんど文字情報のみに頼らざるを得ないのが古代史の致命的弱点であるが、行間をどこまで読み切るか、が見どころとなる。実にあぶない営みではあるが。

 ググっているうちに、彼が自らの3月10日の体験を語っている以下を紹介した動画に遭遇。「猛火に追われて川で溺れる」(2005/3/10):https://www2.nhk.or.jp/archives/shogenarchives/bangumi/movie.cgi?das_id=D0001240071_00000&seg_number=001&utm_int=detail_contents_news-link_001

 NHKアーカイブのこのシリーズ「あの日 昭和20年の記憶」には色んな著名人が7分程度だけど体験談を語っていて、一見(視聴)の価値ありとおもう。なぜか無料。15年前の録画だから、語り部のほとんどがすでに鬼籍に入ってしまっている。こういう営みも貴重である。

 彼が書いた絵本『焼けあとのちかい』大月書店、2019年、を読んでみたい。すでに品薄らしいが、再販してほしい。

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世界キリスト教情報第1564信:2021/1/11

= 目 次 =
▼「キリスト教活動でコロナ感染拡大」と中国でネット騒動
▼教皇がコロナ・ワクチン接種受ける意向、英女王夫妻は接種済み
▼システィーナ礼拝堂の赤ちゃん洗礼式もコロナで中止
▼米議事堂襲撃で警官1人死亡し死者5人に
▼米司教らが議事堂突入を非難し平和のために祈り呼びかけ
▼正教徒はキリスト降誕を1月7日祝う

 今回は最初の記事を紹介する。
◎「キリスト教活動でコロナ感染拡大」と中国でネット騒動  
【CJC】新型コロナウイルス感染症の発症者が増えている中国河北省で、キリスト教の活動が感染を広めたのではないかとの見方がインターネットで拡散する騒ぎになった。共同通信報道を紹介する。  
 ネットメディアなどが、公開された同省石家荘市の発症者の行動歴を巡り、市 内のある村の責任者が「毎週家庭内で宗教活動がある」と言及したと報道。プロテスタント系信者は個人の家庭に集まり礼拝することも多く、キリスト教の活動 と感染拡大を結び付ける見方が広がった。  
 石家荘市は8日までに発症者118人、無症状感染者177人を確認。一部地域は封鎖中で、緊急検査で既に980万人から検体を採取した。  
 政府公認の石家荘市天主教(カトリック)愛国会は7日、「欧米人神父が来て欧州のウイルスを広めた」などの情報が出回っていると指摘した上で、デマだと 否定した。  
 中国には非公認のカトリック系地下教会やプロテスタント系家庭教会もあり、 抑圧を受けている。北京市は8日、感染対策で「農村部の(地下教会など)違法な宗教活動を調べる」と発表。全市で宗教施設の開放や活動も止めるとした。 
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故障が進化の始まり:遅報(64)

 今、NHK BS1で「ドキュメント生命大躍進」(2015年)の再放送をしている。その中で、知性の発生(統合能力)に関わる大脳新皮質の形成が、偶然の遺伝子の故障により、新しい能力を獲得することができた、という仮説を紹介していた。

 それを逆に考えてみよう。現在「普通だ」と思われていることから外れている仲間を、我々は「障害者」と称して問題視してきた(し今もしている)が、悠久の生命進化のプロセスの中では、次なる進化への萌芽かもしれないわけだ。次への生き残りをかけての多様性であることは確かだ。ただそれは何万年という時の流れを要する営みであるし、逆に劣化現象の場合もあるわけなので、今だけ見ていると気付かないのだが、私はどうしても応援したくなる。

 現生人類レベルで、幸運にもプラス面で発揮される故障の担い手を、我らは「天才」「異能力者」と称しているわけだ。

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そろそろ、いよいよかな:痴呆への一里塚(42)

 この正月明けに、私としては普段扱わない大金を送金しなければならないことがあった。それを最初パソコン経由のダイレクトでやろうとしたら5万円以上は面倒くさそうだったので、窓口ですることにした。となると通帳とかカードがいる。それを探したのだが見つからない。どこにあるのか忘れていることに気付いた。

 当方現在73年と5か月。間に休憩を含め、半日探して結局は見つけることができたのだが(そのため振込は翌日になってしまった)、とても疲れた。どこに入れたのか、それはたぶん「あれ」だったはず、でも、その「あれ」をどこに置いたのか、それが思い出せなかったわけ。見事な空白である。その事実に直面したのが疲れの大部分だったはず。

 そのあと、ウェブでのフィッシング騒ぎもあったりで、自分の認識能力を信じることがそろそろできないかも、と考え出さざるをえなくなっている。身近な例をあげるなら、さっきコンビニで他大学から入手したコピーの文字が小さいので拡大コピーしたのだが、元が裏表のB5でそれをA4に拡大するところを、なぜかB4やA3でやって失敗したりで、散々だった。昔はこんな無駄は出さなかったのだが、と言っておこう。

 考えてみると、50歳台あたりからこれまで幾度か認知能力の著しい衰えの節目があった。やたら勘違いしたり、ささいなことを思い出せなくなったり、記憶できなくなったり。まあはなから記憶力いい頭ではないという自己認識はあったが、それが予想を越えて働かなくなるのだ。だが、そういう谷間を通り過ぎると、数年間なんとなく元に戻った感じの時期が流れていく。はたして、今回もそういう谷間なのだろか。それとも・・・

γνῶθι・ σαυτόν(汝自身を知れ):アッピア街道Villa Quintilii付近の墓地出土、ローマ国立考古学(テルメ)博物館所蔵
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疫病対策の歴史:遅報(63)

 たった10分間の講義であるが、これは面白い視点だった。片山杜秀・慶應大学教授「伝染病予防法廃止から見えてくる新型コロナウイルス問題:新型コロナウイルス問題を日本の疫病対策の歴史から考える」(https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=3227&referer=push_mm_rcm1)。私にとって目からうろこは、オンタイムでのホッブス対ジョン・ロックの主張の解釈で、そのあたりを抜かしての学者先生(含む、私)の神学・哲学論争のバカらしさを再認識した次第。

 「伝染病」から「感染症」への表現の変化もあったのか・・・。全然気付いていなかった。

 私の妻からすると、政府や自治体によって保健所がこれまで予算削減対象になってきていて、だから今回みたいな状況になると、後手後手にわまるのよ、というわけ。

【追記】2021/1/10 広がる格差「コロナで変わる世界」(http://nml.mainichi.jp/h/ad4xa6m4gZyoiBab

 コロナ下で困窮している層増加の半面、さらに蓄財している富裕層の、2分解が促進している、という話。専門家の見立ては「所得が低いほど対面のサービス業や肉体労働が多い。高所得層ほどITなどコロナの影響が少ない業界で働く人が多いほか、テレワークができる事務系の職種に就いており打撃が少ない」。

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