月: 2021年10月

オスティアのHP:オスティア謎めぐり(17)

 オスティアに関しては無類に充実したHPがある。それが「Ostia:Harbour City of Ancient Rome」(https://www.ostia-antica.org/)で、常時アップグレードしているので、オスティア研究する時にはまずこのHPを精読すればなにかと便利である。その管理人がJan Theo Bakker氏である。オランダのLeiden 大学関係者(卒業生なのは確か)らしい。彼のオスティア研究は1983年にはじまり、おそらく遅くとも1999年ごろから構築されたようだ。同志・友人たちの援助があるにしても、彼の継続的な熱意がなければとうていなしえなかった快挙である。

1998/11撮影

 ググっても彼の個人情報はそんなに公表されていないようだが(かろうじて、以下で多少書かれている:

https://www.ostia-antica.org/dict/intro.htm)、最初のローマ滞在が1987年、最初の著書を1994年に出版しているので、60歳前後あたりかと想像している。末永いご活躍を祈らざるを得ない。

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世界キリスト教情報第1605信:2021/10/25

= 目 次 =
▼ハイチの米国人宣教師誘拐、FBIが捜索協力
▼要求のまなければ人質殺害、とハイチで米国人ら誘拐のギャング団
▼教皇、エキュメニカル総主教選出30年を祝う
▼米カトリック教会の聖職者が「ゲイ向け出会い系アプリ」利用

 今回のような目次であれば、どうしても最後の件に注目が集まらざるを得まい。私はいたずらにスキャンダラスであることを好まないが、避けて通ることもできないので、そのまま転載する。

◎米カトリック教会の聖職者が「ゲイ向け出会い系アプリ」利用
【CJC】米カトリック教会で複数の聖職者がゲイ向けの出会い系アプリ「グリンドル」を利用していたことが相次いで明らかになり、バチカンに動揺が走っている、とニュースサイト「ギガジン」が報じた。

 一連のスキャンダルの発端は、カトリック系ニュースブログ「ザ・ピラー」が2021年7月20日に、米司教協議会(USCCB)議長だったジェフリー・バリル氏がゲイバーに出入りしているとUSCCBに密告したこと。これを受けて、バリル氏は即日議長職を辞任した。
 バリル氏のものとされる携帯電話の通信記録によると、バリル氏は2018年から20年の間にほぼ毎日ゲイ向けの出会い系アプリである「グリンドル」を使用していた。また位置情報の記録は、バリル氏が教会の仕事で出張していた間でさえ、「グリンドル」を使いながら各地のゲイバーや個人宅を訪れていたことを示していたという。

 ザ・ピラーはさらに7月24日、「米ニュージャージー州北東部にあるニューアーク大司教区にある複数の聖職者の邸宅からグリンドルの通信記録が発信されていた」と発表。28日には「バチカン市国にある一般人立ち入り禁止のエリアで、少なくとも16台のモバイル端末でグリンドルを使用した形跡があり、別の16台では異なる出会い系アプリを使用していた」と報じた。

 一連の騒動を受けてグリンドルは公式ブログを更新、「ザ・ピラーのような小さなブログがどのようにしてユーザーデータを入手したのか調査している」と発表した。□
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見知らぬ南仏の奇観に驚く:BS4K「一本の道」

 真昼に目が覚め、たまたまつけたテレビで「ナポレオン街道を飛ぶ フランス」を見てしまう。エルバ島を脱出したナポレオンは、地中海の浜辺から敵の意表を突いて山道を200kmほど1000人の兵力で行軍する。その先々で砂岩と石灰岩の奇観を、ドローン映像を駆使しての迫力ある画像が捕らえていて・・・、驚かされた。

 中国顔負けに奇矯な自然の造形があるのだ。こんなのがあるなんて、私は聞いたこともなくまったく知らなかった(あとからぐぐったら、なんだ、世界遺産にもなっているようで:むかしF.ブローデルを読んで「ラングドック」なる単語を知り、それに触発されたせいか「マルセルの夏」なんていう映画を見てはいたものの)。なかなか奥深い。行軍した単なる山道を辿っているだけだが、こういうのってやっぱり文字で読むのよりも、何十倍も情報量あって体感的で感激である。

 そして朗読は、かつて「空旅中国」で万里の長城を取材した時の近藤正臣。若干あざとい独特の口調がなぜか映像に合っている。テーマがナポレオンだからだろうか。

 この番組の後、ぐぐったら、同じ「一本の道」で2016年放映のものに「天空の街へ イタリア・古代ローマの道をゆく」もあったようで、このシリーズ、以前の中国関係はよく見てて感心していたくせに、自分の専門地域なのに継続的に見てなかったのはちょっともったいない感じ。これから再放送に気をつけておこう。

【閑話休題】最初にググったとき、間違って「一本道」って打ち込んだら、妙な所にいってしまって、汗。

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いれずみ:NHK「英雄たちの選択」

 さっきまでBS4Kでやっていた「追跡!古代ミステリー”顔”に隠された古代人のこころ」がたいへん面白かった。土器や埴輪の顔に記されていたいれずみを長年(30年といっていたような)研究されてきた設楽博己氏(東大名誉教授)の研究成果から、縄文、弥生、古墳時代という時代の変化でいれずみの意味が変わってくる、という説明がなかなか刺激的・説得的に展開されていた。https://www.nhk.jp/p/heroes/ts/2QVXZQV7NM/episode/te/KNQJ34YZJL/

 この番組、時々見ているが空振りのテーマもあるが、今回に限っては、私にとってたいへん新鮮な視点だった。出土資料と文書史料を組み合わせ、それまでプラスイメージだったいれずみが、ヤマト朝廷下で被差別民表示に変化していったという、これぞ古代史的な醍醐味満載の研究だと思う。自分がやりたかったなあ、と思わされた。

 私が知らなかっただけのことなのかもだが、一般向けな彼の本『顔の考古学:異形の精神史』吉川弘文館(2020年、¥1980)を読みたくなった。ありがたいことに我が図書館も所蔵しているようだし。・・・ついアマゾンで発注したくなるけど、我慢、がまん、と。

 思いがけずここで「異形」なる語に再会する。これは私的には網野善彦氏で一世風靡したキャッチフレーズで、かつて「異形」ならぬ『異貌の中世:ヨーロッパの聖と俗』弘文堂、1986年、で大いに触発されたことを思い出した。蔵持不三也著のその本は、ある意味私の研究方向を変える磁力をもっていた。庶民の諸相を素朴な彫像やレリーフから探る方法である。

 テレビ未見の人は、来週10/27の水曜日朝8時から再放送されるので、見てほしいと思う。

【後日談】図書館で借りてきて、帰りの電車内で読みはじめたが、まっさらな感じで紙装幀なのに表紙に折り目もついていないので、ひょっとしたら私が最初の読者かもしれない。論が飛躍するが、時節柄とはいえ学生さんの読書量はおそらく激減しているのではないだろうか(先日図書館のパソコン室を使用したが、なんと2,3名しかいない。昔はほとんど満席だったのに)。実は、私もパソコンいじり出して、ジョブス復帰までは、よく不具合を出すマックのケアにやたら時間を食っていたので、それとは違うにしても、学生諸君が莫大なエネルギーをケータイ関係で費消しているのだろうと想像している。

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世界キリスト教情報第1604信:2021/10/18

= 目 次 =

▼教皇、世界食料デーに「市場の論理を超え、連帯の論理へ」
▼全ての民族・文化に開かれた普遍の教会を=教皇水曜日の一般接見
▼教皇、日曜正午の祈りで「暴力はすべての人にとって敗北」
▼中東の教会はアフガニスタン難民援助に懸命
▼「アマゾン」が中国アップルストアから聖書などのアプリ削除

 今回は最後の件を転載してみよう。

◎「アマゾン」が中国アップルストアから聖書などのアプリ削除

【CJC】「アマゾン」の書籍読み上げサービス「オーディブル」は10月15日、中国本土のアップルストアから聖書とコーランのアプリを削除した。当局から「必要な許可」が得られていないことを理由に挙げた、と大紀元時報(日本語)が報じている。

 駐米中国大使館の劉鵬宇報道官は、特定のアプリの削除について具体的な回答は避けたが、中国政府は「インターネットの発展を常に奨励し、支持してきた」と述べ、「中国でのインターネットの発展は、中国の法律や規制にも従わなければならない」と付け加えた。

 近年、中国共産党はオンラインにおける情報サービスの検閲を一層強めている。マイクロソフトは10月中旬、ビジネス向けソーシャルメディア「リンクトイン」を今年後半に停止することを発表した。「中国での運営環境が著しく厳しくなり、コンプライアンス要件が高まっている」ためだという。

 米国の国際宗教自由委員会(USCIRF)は2021年の年次報告書で、中国政府によるキリスト教徒とウイグル人イスラム教徒、チベット仏教徒、法輪功学習者に対する人権侵害を記した。□
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新コロナ、そろそろ手じまい、かな?

 死者数では、我が祖国は1万8千人強。

 アメリカは72万弱、英・仏・伊は11-13万台。集団感染がらみでちょっと注目してきたスウェーデン1万5千弱。

 思いの他少ないのは、中国4600強で、この数字を信じるとしても、これだとあらかじめ予防ワクチンも開発していたのではと勘ぐりたくもなる。効きはよくないとの風評あるが。

【付論】またまた田中宇氏の持論を紹介しておく。「コロナ危機の意図(1)」(https://mail.nifty.com/mailer/pro/mailview.html)。

 PCR検査のサイクルによるトリックについて「マスコミはこの件を報じず、指摘しているのは米国などの保守系の団体だけだ(左翼リベラル派は科学のふりをした論理に騙されやすくてダメ)」というくだりでは、さもありなんと、我と我が身を省み、ついわらってしまった。

 そして「新型コロナが大変な感染症であるなら2020年の死亡者の数が世界的に増えたはずだが、実際はそうなっていない」というくだりでは、なるほどと腑に落ちるものがあった。こういう統計がなぜ専門家たちから出てこないのか。たしかに不審である。

 想像するに、新コロナ騒ぎの継続が彼らにとって都合いいからに他ならないからだろう。危機感煽っての研究費予算獲得、という下心もあるのだろうな。こういうことって、「左翼リベラル派」もやたら敏感で、私の昔体験した実感である。要するにお金が「保守系」ライバル勢力に落ちるのには色々ほじくって批判するけど、自分たちがもらえる分は大歓迎なのだ。正直私もそうだけど。だって、資金なければ研究はできゃしない。

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アリタリアはどうなるの?、いやどうなったの?

 在伊の卒業生から、10/15でアリタリアの日本直行便がなるという情報が伝えられたのは夏ごろだったろうか。

 明日がその期限の日付であるが、どうやら100%国有化されるという流れの中での決定らしい(https://mail.nifty.com/mailer/pro/mailview.html)。

 我が国では報道されていないようだが(なにしろ私は新聞はとっていないし:BSの国際報道でもみていないので)、あちらでは関係団体がストライキで大変らしい。それに新コロナ関係でのワクチン半強制接種問題も重なって、デモで騒然としているようだ。

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世界キリスト教情報第1603信:2021/10/11

= 目 次 =
▼世界代表司教会議=教皇が開会ミサ
▼「信仰と科学、COP26に向けて」諸宗教指導者ら集う
▼COP26グラスゴー会議にバチカンからからパロリン枢機卿参加
▼「教育におけるグローバルコンパクト」テーマに諸宗教指導者の集い
▼仏カトリック聖職者の性的虐待、調査委が報告書発表
▼米テキサス州の中絶禁止法、控訴裁が一時差し止めを解除

 本日紹介するのは、後から2つ目。

◎仏カトリック聖職者の性的虐待、調査委が報告書発表
【CJC】仏カトリック教会の聖職者による性的虐待を調査していた委員会が10月5日報告書を発表し、1950年以降、推定21万6000人の子どもが虐待の被害にあったと指摘した。

 調査委員会のジャン=マルク・ソベ委員長は、教会は2010年まで被害者に完全に無関心だったと指摘し、問題はまだ続いていると述べた。□
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古代ローマ関係食材2点

 日頃イタリア食材でお世話になっている「ベリッシモ」(https://www.bellissimo.jp/c/new)から新入荷情報が来て、それを見ていたら、古代ローマの食材として以下2点が。ま、もちろんそのまんま古代のものであるはずはないけれど、少なくとも教材にはなるはず。

(1)古代小麦が原料のパスタ3種:古代ローマにパスタはなかったはずだがまあいいか。

 最近、グルテンによる小麦アレルギーが出るようになったせいで、それが発症しない品種改良されていない古代小麦への関心が高まっているようで、ググってみると「スペルト小麦」の広告販売、確実に多くなっている。私は昔、滋賀県産のそれを購入して学生に教材として渡したことがある。その一人は母にクッキー状に焼いたものを造らせてもってきてくれたので有難く賞味したことがあった。自作したら満点だったのに。

粉だと面倒だという横着な人向け(実は私もそう)には以下で焼いたパンを売ってくれる。(https://item.rakuten.co.jp/hamunder/kodai_set/)。ただし製品に「グルテン少なめ」とあったりするので、一応ご了解を。100%は600円高くなる。

 今回のは、ギリシャ時代からシチリアで生産されている古代硬質小麦「トゥミニア」とのこと。

【食後感】パサパサ感がなかなかいい、それに慣れるとグルテン系がねちこく感じられる。それに気のせいか食後にお通じもよくなっているような。

 以前見つけていたシチリア産古代小麦生地の現地情報:https://www.pokkasapporo-fb.jp/plyuki/column/20.html

(2)古代ローマの魚醬の中世・近世での発展形「コラトゥーラ」、それの日本・新潟産。

左、チェラータ産            右、新潟産

 本来はカタクチイワシが原料で、これまでイタリアだけでなく日本でも幾つか購入したが、教材用だったこともあり使い切ったことはない。新潟産は原料が鮭で、「チャーハンやパスタ、スープ、炒め物、煮物等日常的に」隠し味にお使いください、とのこと。まあアンチョビ代わりの隠し味といったところか。日本産の商品名「Ultima Goccia」(最後の一滴)が気に入ったのでどっかでパクりたい。

 あと、こういった話題では、古代ワインの件もあるが、それは改めていつか。先日、通販でギリシアの松ヤニ込みも飲んでみたが、・・・あんまし違いは分からなかった。ま、ものにもよるのだろうが。やっぱり現地で購入するのが一番だろう。

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エルサレムの王宮遺跡から個人用トイレ発掘!

2021/10/8公表
Biblical Archaeology Societyからの情報(http://reply.biblicalarchaeology.org/dm?id=7F1C0DB737796CF5408185192138D194EAA4B20683170824)。

 イスラエル考古局の発掘チームは、第一神殿時代末期(紀元前7世紀頃)のもので、ユダ王国最後の王の一人が所有していた可能性があるトイレを発掘した。今日ではトイレは家庭の必需品だが、古代ではトイレは富や地位、特権の象徴で、それは古代ユダにおいても同様であった。出土場所の周辺の状況から、王の個人的な個室トイレだったと考えられている。素材は石灰岩らしい。

 この時期の「トイレ」は私が知る限り、このような丸い穴が開いているだけで、大するにせよ小するにせよちょっとどうかなと思わざるを得ないのだが、そんなこといえば、古代ローマ時代の便座だって、小には対応していない、と私は思っている。この上に別に椅子形の便座なんかがあって下に伸びる土管を固定するだけの機能かも、とつい思ってしまうのだが、さて。

 以下も参照。https://archaeologynewsnetwork.blogspot.com/2021/10/2700-year-old-toilet-found-in-jerusalem.html

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