月: 2022年10月

世界キリスト教情報第1658信:2022/10/31:進化論否定のテーマパーク

≪ 目 次 ≫
▽モスクワ市職員の3分の1が「国外逃亡」情報=ニューズウイーク日本版
▽実物大に再現した「ノアの箱舟」=米テーマパークに集まる天地創造説信者
▽ヘルプマークは国旗の誤用?=スイス政府は抗議する意向なさそう
▽教皇、イタリアの「カトリック・アクション」の若者たちと出会い
▽教皇、ルクセンブルグのベッテル首相と会談
▽教皇、ソウルの繁華街で発生した転倒事故の犠牲者悼む
▽教皇、ポルノは「修道女さえ見る」と危険性を警告

 今回は、二つ目の記事を紹介してみる。これが偽らざるアメリカのもうひとつの事実なのだ。

◎実物大に再現した「ノアの箱舟」=米テーマパークに集まる天地創造説信者

【CJC】AFP通信(日本語)によると、米ケンタッキー州ピーターズバーグにある、実物大をうたう「ノアの箱舟」を再現したテーマパーク。進化論を偽りとする世界観を主張し、全米から天地創造説の信者が訪れている。

 テーマパーク「アーク・エンカウンター」(箱舟との遭遇)とその関連施設「創造博物館」では、紀元前4000年ごろに神が文字通り6日間で天地を創造したとの信念が全面に押し出されている。

 キリスト教福音派の信者たちが、約6500万年前の恐竜の絶滅といった、科学的事実に鋭く反論する壮観な展示を目当てにここへやって来る。

 「進化論者は恐竜を利用して自分たちの世界観を誇示します。ですからその恐竜を、言うなれば取り返しているのです」と、「アーク・エンカウンター」と「創造博物館」の共同設立者マーク・ルーイ氏は語る。

 同氏は肉食恐竜アロサウルスの骨格標本の横に立ち、ここでは恐竜について異なる見解を提示していると話した。「その大半は約4500年前、ノアの洪水で絶滅したのです」

 創造博物館は2007年に開館した。資金は天地創造説を確固として信じる団体「アンサーズ・イン・ジェネシス」(創世記に答え)の募金活動と支援で賄われた。

 2016年には、そこから約70キロ離れたウィリアムズタウンに「アーク・エンカウンター」がオープン。ノアの箱舟のレプリカは、聖書に記載されている通り全長150メートル、高さ15メートル、幅25メートルの大きさだ。

 米世論調査会社「ギャラップ」が2019年に行った調査によると、米国人の40%は、神が人間を創造したのは今から1万年前にも満たない数千年前の出来事だと考えている。

 米国における天地創造説を扱った著者で、ニューヨーク州立大学ビンガムトン校の歴史学者アダム・ラーツ氏は、米国で創造論者を自称することは、むしろ「より広い文化的分断における識別子」になると指摘する。

 「例えば、『私は創造論者と言えると思います。なぜならポルノグラフィーが嫌いだし、人工妊娠中絶の権利やLGBTQ(性的少数者)の権利を認めたくないからです』といった具合です」

 共同設立者のルーイ氏によると、このテーマパークと博物館に来るのは大半が共和党支持者だ。施設として候補者を支持することはすべきでないとしつつも、「今日の政治的争点を避けては通れない」と語った。□
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世界キリスト教情報第1657信:2022/10/24:ヴァチカンと中国との暫定合意延長

≪ 目 次 ≫

▽教皇と中国間の暫定合意延長について、国務長官パロリン枢機卿がインタビュー
▽教皇、11月中旬にイタリア北部アスティ訪問
▽ロシア、ヘルソン市民の退避加速=ウクライナ反撃で重要局面
▽シンガポールが「社会分断の恐れ」、宗教・LGBTQの映画禁止
▽テッサロニキからストックホルムまで、ヨーロッパで数千人が自由を求めて歩く

 今回は最初の情報を。

◎教皇と中国間の暫定合意延長について、国務長官パロリン枢機卿がインタビュー

【CJC】バチカン・ニュースによると、バチカン国務長官パロリン枢機卿は、教皇庁と中国間の司教任命をめぐる暫定合意がこのたびさらに2年延長されたことについて、オッセルバトーレ・ロマーノ紙とバチカン放送のインタビューに答えた。

 2018年9月22日、教皇庁と中華人民共和国の政府は、司教の任命をめぐる暫定合意書に署名した。この合意が「暫定」であったのは、その時まだ実験的な段階にあったから。
 よくあるように、これほどにも難しくデリケートな状況には、その施行のために、またその効果や改良すべき点を見極めるために、ふさわしい時間が必要。そして、新型コロナウイルスによるパンデミックが発生し、当然それは合意の施行を注意深く見守り評価するための、両使節間の会合の妨げとなった。
 こうしたことから、合意の有効期間を、最初2020年まで延期し、そして今回再び、さらに2年間延長することになった。

 教皇フランシスコは、決意と忍耐強い先見性をもって、このプロセスを進むことを決定した。それは人間の規則の完璧さを追求するという幻想の中にではなく、たとえこのように複雑な状況においても、その託された使命にふさわしい司牧者の導きを中国のカトリック共同体に保証するという具体的な希望のうちにそれを決定された。

 歴史上、教皇庁が司教任命のデリケートで重要な問題において、ある国の特殊な状況を考慮し、その手続き上の合意に達したことはしばしばあった。しかし、それは優れた司教の任命という、教会にとっての本質かつ基本をおろそかにするものではない。
 中国とのこの合意に基づく司教任命のプロセスは、中国の歴史と社会の特徴や、結果としての中国の教会の発展を認識し、注意深く熟考されたもの。こうした中、ここ数十年、カトリック共同体が置かれた苦しみに満ちた、時には引き裂かれた状況を思い起こさないわけにはいかない。その一方で、中国当局の要求とカトリック共同体が必要としているものを考慮することは慎重で賢明なことと思う。

 暫定合意が施行されてからこの最初の4年間に、得られたものとして、主に三つの成果があったが、将来これにさらなる成果が続くことを願っている。
 一つは、2018年の「合意」と同時に、中国のカトリック教会のすべての司教は教皇との完全な交わりの中にある。そこにはもう非公認の司教の叙階はない。普通の信徒たちにとって、それはあらゆる司祭によって捧げられる毎日のミサの中で感じることができるだろう。実際、ミサ中のエウカリスチアの祈りでは、はっきりと教皇に言及する。これは数年前までは考えられなかったことだった。
 二つ目の成果は、この「合意」の精神と、教皇が最後に決定権を持つという定められたプロセスに基づき、6人の司教が叙階されたことです。
 三つ目の成果は、この期間に、最初の6人の「非公認」司教が、公的機関から司教として認められたことで、その司教としての立場を公式化することができた。

 これらは小さな成果のように見えるが、信仰のまなざしをもって歴史を見つめる者にとっては、教会の交わりが過去の出来事から受けた傷を徐々にいやすことに向けた、重要なステップなのだ。それゆえに、必要ならばもう一度強調したいと思うが、「合意」はもちろん制度・文化上の良い対話の定着に関わるものだが、とりわけ中国の教会の毎日の活動に必要な本質的要素に関するものだ。
 たとえば、とり行われた秘跡の有効性や、中国の数多くの信者たちが、自国に忠実な市民ではないとの疑いを持たれることなく、カトリック教会との完全な交わりを生きられる確かさに関わる問題なのだ。□
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クリスチャン政治家の現実:石破の場合 

 今般の統一教会関連問題の中で、宗教と政治が話題になっているが、プロテスタントで政治家の石破茂へのインタビュー記事が出た。2022/10/13、19:

https://mainichi.jp/articles/20221013/k00/00m/010/128000c

https://mainichi.jp/articles/20221019/k00/00m/010/129000c

 但し、有料記事なので、詳しく引用するのは避けるが、彼は「自身はクリスチャンでありながら、浄土宗の檀信徒の国会議員で作る「浄光会」の会員でもある。さらに神道の核でもある天皇・皇室を厚く敬う。それでいて、旧統一教会とも無縁ではない」。

 多くの政治家が選挙での集票団体として宗教を利用するために接近するのだが、彼の場合まず18歳のときのキリスト教洗礼が先にあった。その彼にはもちろん矛盾があった。「私は世俗的な政治家です。こういう仕事では、選挙で神式で必勝祈願をし、クリスマスにはクリスチャンとして祈りをささげ、初詣には神社に行く。本当は良くない。良くないが、さっきも言った通り、欧米キリスト教国の政治家とは違うのだ、と自己弁明をしているんです」

 かつて遠藤周作がもにょもにょ言っていたことと通じる面があるような気がする。

【追記】日本独特?の宗教世界かも。

真鍋厚「「日本人は無宗教」と信じる人が気づいてない真実 自然宗教、神道の国教化、心学:特有の3つの事情」(https://toyokeizai.net/articles/-/627356?utm_source=morning-mail&utm_medium=email&utm_campaign=2022-10-25&utm_content=1&mkt_tok=OTA3LUpLVC0yNTEAAAGHquLpyQ1R-GGp56OEi2ccNQtpGlBOTovKFS13TYqGst1puhQ3DrvJVhtf3EaIungS11jjkgTDsuu4gcxI9q81_3z8ntv0KQasYG958i-AzMOe4hc)

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世界キリスト教情報第1656信;2022/70/17:第二バチカン公会議開始60周年

≪ 目 次 ≫

▽第2バチカン公会議開始60周年=教皇による記念ミサ
▽教皇、国連「世界食料デー」機会にメッセージ=「数字ではなく人間を軸に考える必要」
▽ロシアがウクライナの「プロテスタント教会閉鎖」
▽ウクライナ国境付近のロシアでタジク人兵士が銃乱射=上官の宗教侮辱に不満か
▽クリミア大橋爆破は、ウクライナ情報局が計画、主導した「テロ行為」とロシアが非難
▽ナチス時代のグルリット・コレクションがベルン美術館で展示

 今回は最初の記事を紹介する。私にとって第2バチカン公会議は決定的な意味をもっており、卒業論文の冒頭がそれ関係だった。そうか、あれから60年か。

◎第2バチカン公会議開始60周年=教皇による記念ミサ
【CJC】教皇フランシスコは、第2バチカン公会議の開始から60年を記念するミサを10月11日行った。第2バチカン公会議(1962~1965)が開幕した日から60年目を記念したもの。

 バチカン・ニュースによると、教皇フランシスコは、11日夕方、バチカンの聖ペトロ(サン・ピエトロ)大聖堂で、聖ヨハネ23世(在位1958~1963)と同公会議の開始を記憶するミサを行った。

 同日夕方、ミサが行われた聖ペトロ大聖堂には、多くの枢機卿、司教をはじめ、聖職者、修道者・信者らが集まった。

 ミサに先立ち、聖ヨハネ23世による第2バチカン公会議開会の辞「ガウデット・マーテル・エクレジア」の一部と、同公会議の公文書の中でも最も重要とされる四つの憲章、『典礼憲章』『教会憲章』『神の啓示に関する教義憲章』『現代世界憲章』の数節が朗読され、参列者らは60年前、同じ場所で祝われた同公会議の幕開けを思い起こしていた。

 教皇フランシスコはミサの説教で、ヨハネ福音書21章、復活したイエスがティベリアス湖畔で再び弟子たちにご自身を現わされた時のペトロとの対話を取り上げた。

 このエピソードで、イエスはペトロに対し、「わたしを愛しているか」(ヨハネ21・15)と尋ね、「わたしの羊の世話をしなさい」(同21・17)と命じられた。

 主はその偉大な愛において人々に友として語りかけ、対話され(参照:神の啓示に関する教義憲章)、今も、常に、その花嫁である教会に「わたしを愛しているか」と尋ねている、と教皇は述べ、第2バチカン公会議はこの問いに対する一つの大きな答えであった、と話した。

 教皇は、神にその優位を再び返すために、またイエスとイエスが愛した人々を深く愛し、イエスに満ち溢れると共に清貧で、自由でいて人を自由にする教会を取り戻すために、同公会議を再発見するよう招いた。

 そして、同公会議は福音書におけるペトロのように、最初の愛の源泉であるガリラヤへ戻り、その貧しさの中に神の聖性を再び見出すように導いている、と話した。

 また、イエスはペトロに「わたしの羊の世話をしなさい」と命じられたが。イエスはこの「世話をする」という言葉に、ご自身がペトロに望む愛の形を示された、と教皇は述べた。

 教皇はさらに、イエスがペトロに世話を託した羊たちを、「わたしの羊(たち)」と呼んでいることに注目。イエスが「わたしの」と愛情を込めて呼ばれる羊たちすべてを一致させて導く牧者の使命を強調した。

 主は、ご自身の羊、ご自身の群れであるわたしたちの一致を望まれる、と述べた教皇は、分極化を超え、一致を保ち、「すべての人を一つにしてください」(参照:ヨハネ17・21)という主の願いをより実現できるようにと祈った。

 ミサの終わりに、教皇が手にするろうそくから、代表の信者のろうそくに火が灯され、そのともし火は他の参加者たちのろうそくへと伝えられていった。□

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ウクライナのこれから

 現在大攻勢をかけているので、いかにもウクライナが優勢のような情報ばかりであるが、これから冬に向かって状勢がどう動くか、私のような素人には分からないことが多い。以下のような見立てもある。

 佐藤俊介「ウクライナ経済の弱み握るロシア いよいよ冬が始まる」(https://wedge.ismedia.jp/articles/-/28229?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=20221017


 それでなくとも腐敗政治にどっぷり漬かってきたウクライナであるし、ロシアが闘っているのは、実際には、アメリカであるという視点は重要である。

 そしてそのアメリカは「圧政・専制支配の打破、民主主義の勝利」とかなんだかんだ言いながら、最後は放り投げて撤退しまう前科の常習者であるので、今の戦いがウクライナの政治体制・経済構造をさらに破壊していることには目を触れないようにしているわけだ。

 敗北主義かもしれないが、ロシアの軍門にさっさと入った方が被害は少なくすんだのでは、と思わざるを得ないのも、なんたら革命と煽っておいた挙げ句の、リビアの現状なんか考えると、カダフィ大佐時代のほうがそれなりに安定していて、とりあえず民衆にとってよかったのではと考えざるをえないのである(もちろんアンチ・カダフィ派にとってはそうでないのは明らかではあるが)。

 そしてまた付言しておきたいのは、あまりにもロシアを追い詰めると、戦略的核兵器(原子力発電所を含む)投入の危険性があるということで、このあたりのさじ加減、ロ・米両国の暗黙の対話が機能し続けるかどうか、という点が危うくなるかもしれない、これが本当に恐ろしいわけだ。

 民衆のささやかな日常生活の安定確保と、正邪の決着を求めての主義主張の抗争のどちらが本当に重要なのであろうか。

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今も昔も、政治家は「多宗教人」

 今日初めて私が読んだ統一教会関係のデジタル・ニュース。

TBS News Dig:2022/7/30「「3人の元首相からはそっぽ向かれた」旧統一教会の関連団体会長が語った安倍元総理ビデオ出演の”裏側”【報道特集】」(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/110093?display=1)

 トランプと安倍の密着関係、すさまじい献金額。私が注目したのは、冒頭のひと言。これは今も昔も変わりないはず。古代ローマだって同じだった。

TBSテレビ 2022年7月30日(土) 21:07

 独自入手した旧統一教会の内部資料から献金集めの実態に迫る。さらに韓国人現役幹部が取材に応じ、日本からの献金、日本の政治家との関係を赤裸々に語った。

■取材に応じた韓国人現役幹部

2021年9月。旧統一教会の関連団体、UPFが開いたイベントにアメリカのトランプ前大統領がビデオメッセージを送っていた。次にスクリーンに映し出されたのが、安倍元総理の姿だった。

安倍元総理
「朝鮮半島の平和的統一に向けて、努力されてきた韓鶴子総裁をはじめ皆様に敬意を表します」

この映像は、韓国の会場からオンラインで世界に配信された。韓国人の現役の信者が報道特集の取材に応じた。男性は40年前に入信し、現在、教団の幹部をしているという。

韓国の教団幹部
「正直私は安倍さんに、かなり悪い印象を持っていました。独島(竹島)問題、慰安婦問題、教科書問題、軍国主義の復活などがあったからです」

Q ビデオメッセージによって、安倍氏への考え方が変わった?

韓国の教団幹部
「そうです、大変驚きました。あのとき動画が流れることは秘密でしたし、あの映像が流れてみんなが驚きました。安倍さんのことをよく知らなかった人や否定的に見ていた人たちが、“すごくいい方だ”と言ってイメージが大きく変わりました」

この幹部は、1992年の合同結婚式で日本人女性と結婚し、今もその妻と韓国で暮らしているという。

韓国の教団幹部
「私が合同結婚式に参加したとき、中曽根元総理がビデオメッセージを送ってこられました。そのことを思い出します。日本では、統一教会のイメージが悪いので、安倍さんは、今回のメッセージを送ることに悩んだと思います。政治家として大きな負担を感じたはずなのに、送ったということに対して、大きな意味があると私は感じています」

■トランプ前大統領のビデオ出演で風向きが変わり・・・

安倍元総理へビデオ出演を依頼したのが、UPFの日本支部。中心となって働きかけたのが梶栗正義会長だ。信者に向けた配信映像を入手した。安倍氏のビデオ出演のひと月後に行われた教団の礼拝。梶栗会長がそのいきさつを語っていた。当初は、3人の元総理に話を持ち掛けたというが・・・。

UPF天宙平和連合 梶栗正義会長
「(元総理の)事務所から一体何を言われたかと。『結局、あなたたち団体は、私共の〇〇先生を団体の宣伝材料に使いたいだけでしょ。布教のために利用したいだけでしょ』と。3人の元首相からはそっぽ向かれました」

ところが、トランプ前大統領のビデオ出演が決まったことで風向きが変わった。安倍元総理側とは、過去にこんな話をしていたという。

UPF天宙平和連合 梶栗正義会長
「先生、もしトランプがやるということになったら、やっていただかなくちゃいけないけどどうかと。“ああ、それなら自分も出なくちゃいけない”という話を実は2021年の春にやりとりをしてたんですよ。先方から『やりましょう』という答えが返ってきて私の耳に入ったのが、8月24日。この8年弱の政権下にあって、6度の国政選挙において私たちが示した誠意というものも、ちゃんと本人が記憶していた」

韓国の教団幹部は、安倍元総理がビデオメッセージを送った理由についてこう話す。

韓国の教団幹部
「政治家はたくさんの人々と接する必要があり、選挙の票を意識した行動を取らざるを得ないんです。政治家は“多宗教人”だといわれます。票のためにキリスト教ではキリスト教徒のように、仏教であれば、仏教徒のように振る舞うしかないのです」

■“献金”内部資料を独自入手

この幹部に、かつて強引な“献金集め”が社会問題化したことについて尋ねた。

韓国の教団幹部
「よく知っています。当時は文総裁が最も世界的な活動を行った時期で、この時期の教団には多額の献金が必要でした。それで多少、無理な方法で献金が行われたことも少しは知っています。それについて、日本統一教会は2009年のコンプライアンス宣言によって、“これ以上、強制的な献金を行わない”と打ち出したはずです」

実際はどうなのか?報道特集は、旧統一教会の関係者から内部資料を入手した。



これは、日本人信者の献金額だという。

1999年度から2008年度まで、献金額は年間おおむね600億円で推移している。2009年のコンプライアンス宣言の後も変わらず600億円近くの献金を集めていたことが分かる。

別の資料に示されたTD。ThanksDonation「感謝献金」の略で、日本から韓国の教会側へ送金した金額だという。

2009年度以降3年間で、200億円以上が毎年、送金されている。さらに別の内部資料には、韓国の関連財団への送金額が日付ごとに記されていているという。2013年度には約132億9996万円が送金されていた。

■HK=「返金(HenKin)」は30億~20億円台


韓国の教団幹部
「日本の信者たちは大変な額の献金をしてくれました。とても感謝しています。おかげで今日の統一教会は世界的な宗教に発展し、彼らは世界を救う運動に大きく貢献したと思います」

さらに、資料の「HK」という項目。「返金(HenKin)」を意味する言葉で、裁判によって、教団側が信者側に支払った損害賠償などの金額が示されている。その額は30億円から20億円台で、2009年度以降も信者に返金する事態が続いていた。

献金について旧統一教会は番組の取材に対し、「宗教法人は公表したこともなければ、公表する義務もない」としている。

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世界キリスト教情報第1655信:2022/10/10:聖公会、お前もか

≪ 目 次 ≫
▽英国国教会で40年代以降に虐待383件=カンタベリー大主教が失態認め謝罪
▽教皇の祈りの意向:10月は「すべての人に開かれた教会」のために
▽カニエ・ウェストが「白人の命も大事だ」と書かれたTシャツを着用し物議
▽ロシア正教会キリル総主教がプーチン氏誕生日に統治は神の定め、と称賛
▽蔡総統、ドイツ超党派議員団と会談「全ての民主主義国家が団結すべき」
▽ドイツ首相与党SPDが州議会選挙で国政最大野党CDUに勝利
▽ブラジル大統領選、現職ボルソナロ氏とルラ元大統領が決選投票へ
▽ボルソナロのフリーメイソン動画で大騒動=キリスト教信徒が拒絶反応

  今回は、最初の記事を紹介しておこう。どうみても氷山の一角としか思えないが。

◎英国国教会で40年代以降に虐待383件=カンタベリー大主教が失態認め謝罪
【CJC】ロンドン発共同通信によると、英国国教会は10月5日、同教会の聖職者らによる虐待の実態を調査した結果、1940年代以降に383件の事例が新たに確認されたとの報告書を公表した。子どもが被害を受けたのは168件。形態別では性的虐待が181件と最多だった。最高位聖職者のカンタベリー大主教は声明で「深く恥じる」と失態を認め、謝罪した。

 2007年に英国国教会の複数の聖職者が性的虐待事件で起訴されたことを受け、教会側が外部の専門家らに独立した調査を委託し、13件の虐待があったとする報告書を10年に公表したが不十分との批判を浴び、19年から再調査が進んでいた、とBBC放送などが伝えている。□
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ポンペイ、郊外浴場「脱衣場」の特殊フレスコ画【18禁(^^)】

 読書会での準備でまとめた成果を公表する。もうひとつ、アエネイアス関係画像も面白かったので、生きていたらいずれ。

 私はポンペイの「郊外浴場」(VII.16a)にこれまで三回以上は立ち入っている。最初、考古管理事務所の許可を得たのが一回、あとはなぜか行ってみたら自由に入れて(2016年11月23日から一般見学が可能になったからだが、そんな情報事前に得られてなかったので:そして例のごとくイタリアなので、所長が替わったこともあり、現在も公開されているかどうかは不明)、あるときなどは先生に引率されたイタリア人男女高校生のご一行様と一緒のことあって、彼らが大騒ぎしているのを見聞したので、あっち方面には限りなく開放されていると思われる彼らにとっても、かなり面白い見学だったようだ。

左、郊外浴場を東側から見る                  右、平面図

Room d:脱衣場 apodyterium の入口から見た右壁:この部屋は奥行きのある長方形であるが、件の壁画は奥まったほうにのみ描かれている。手前半分以上の壁の現況には、上部に茶色の枠組みと花綱模様めいた図案が描かれ、下部は黒色に塗られている。

想像図:John R.Clarke, Looking at Laughter, U. of California Press, 2007, Plate 23.
右下にわずかに見えるのは、部屋dの右出入口

 下図は、部屋の奥の3面の写真

向かって左壁の中・上部はすべて剥落、正面は脱衣籠部分と格子模様の下部のみ残存

 フレスコ画がほぼ完全に残っているのは右壁だけで、しかもそれを子細に眺めてみると最初の絵の上に格子模様を重ね描きしたような痕跡もあるし、発掘時にはその上にさらに塗りつぶしの重ね塗りがされていたらしい。

 その右壁の奥の問題の絵画の全景が以下。全体の描き方の流れとして左下から右上となっていて、手前に衣服を入れる脱衣籠が縦長に、ローマ数字でIからVIIIまで番号が振られ、その奧にベッド上での男女の性的体位が描かれている。黒色の縦・横の区切り線等は後からの重ね描きと思われる。

以下、詳細に見る。最初にNo.IとNo.II:以下、画像は番号順に右から左に見ていく。

No.Iが女性上位(騎乗位)で、ローマでは好まれた画題、No.IIは男性がバックから

次にNo.IIIとNo.IV:

No.IIIが乳バンドした女性によるフェラティオ、No.IVは着衣の男性によるクンニリングス(男の視線が面白い)

次は問題の箇所、No.VとNo.VI:

No.Vは、後からの重ね描きがかなり邪魔であるが、私は頭髪に注目して女性同士のレスビアンと考える。しかし左側を男性とみなす説もある:以下の線描画はたぶんそういう解釈か;No.VIはバックから攻める男・尻を差し出す男と後背位の女の3連性交図

No. Vの部分拡大図

後に付加された黒枠が邪魔であるが、左に立っている人物の左肩に相方の足が持ち上げられているのが特徴的

次も問題の、No.VIIとNo.VIII:

No.VIIは後背位でつながった男・男と、右の男にフェラしている女とベッドの端からその女にクンニしている女の四連性行図
左図はそれを図示したもの

さて、No.VIIIはというと、これがいささか場違いな画題なのだが・・・:

ベッドに座り、冊子本を開いて見物人の方に示している若者のように見えるが(文字で格言が書かれていたかも知れない)、より問題なのは彼の股間で、ささやかな男根と大きくふくらんだ睾丸が描かれている。睾丸水腫か、脱腸(鼠径ヘルニア)のように思えるのだが、一説に、彼は知性を象徴してる人物で、だから本を示し、男根もそれを象徴して理性的という意味で小さい包茎で示されている、と解釈されてもいるが、さてさて。

以上が右壁で、次に、奥の壁の脱衣籠図の下部が(上部に描かれていたはずの体位図は消失)、ローマ数字でX-XVI と、7つ描かれている。但し、描き方の方向が左上から右下となっていて、右壁とは違うのは若干私には違和感ある。

 おそらくこの調子だと、すべて消失してしまった左壁にも右壁同様に8つの衣類籠が描かれていたのかもしれないが、いずれにせよ、失われてしまった空間にどんな性的体位図が描かれていたことやら。日本ではその類いの体位48手と称しているようだが(その場合、男女は一対一であろうが)、ここで合計23手が描かれていたとすると、かなり壮観だったと思われる。

 しかし、最終的にすべて塗り込まれていたり、それ以前にも黒い太線で何ごとか描き直されている様子から察するに、この画題が利用者すべてから賛同を得ていたようには思えない節が感じられもする。部屋手前部分の茶色の格子模様との関連性の可能性にも気付かざるをえない。

【付録】さて、最初に示した平面図をご覧いただくと、この脱衣場「d」の外の壁沿いの右通路に沿って逆「く」の字型に階段が描かれている。そこを登ると崖を利用した二階に通じるのだが(崖の斜面を利用しているので、二階だからといってその下に一階があるわけではない)、そこがこの「郊外浴場」付設の売春宿だった(それがnと水色に塗られたo)。私はトイレつながりで許可を得て二階を訪問したことがある。そこは平面図で「n」の三角空間で、入口から入って左の壁に、例のトイレの神様のフォルトゥーナ女神が描かれていた。

右がトイレの入口から中を覗いた写真で、向かいの壁の右下に便座下の溝がみえる:左が件のフレスコ画

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