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ウクライナ疲れは家計に現れる

こんな情報が出だして久しいが、ほんとうのところどうなんだろうか。

島田久仁彦「世界はウクライナを見捨てはじめた。隠せない「綻び」と支援疲れの現実」(https://www.mag2.com/p/news/565867?utm_medium=email&utm_source=mag_W000000001_mon&utm_campaign=mag_9999_0206&trflg=1)

 実は、私は1月末に帰省したのだが、それと入れ違いにガスの検針があって、その結果が帰京を追っかけるように送られてきて唖然とした。なんと、1月の検針日までわずか数日の滞在だったのに、実家を留守にしているときの3倍の請求だったのである。数日でのこの金額には畏れ入った。こういう現実にサラされると、私のような年金生活者はすぐさま音を上げざるをえない。

 この冬の光熱費の請求書がおそろしい。実はすでに予感しているのは、練馬の家の統計だが昨年比で、12月分で1.8倍、1月分で1.5倍かかっているからである。防衛手段など限られていて、老体に無理してもいいことはないのだから、なすすべもない。

 ド頭で考えてみたが、洗濯後の乾燥機をやめて外干しにすることくらいを思いついたのだが、私は花粉症なので、時節柄それはできないのだ。まあ、夜中中起きている生活をやめればいいのだろうが・・・、これもできそうにない。まあ暖房切って厚着することくらいかな。体を縛られる圧迫感がいやで下着の裸族なのだけれど。

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老残記

 1月半ばから二月初頭にかけて、20歳になった孫娘と過ごすことが多かった。一緒に広島に帰省したり、彼女が大学での課題を消化するために我が家に泊まり込みで継続して滞在していたからだ。

 ほぼ一日中同じ部屋(居間)でそれぞれパソコンに向かうことが多かったわけだが、そこで老妻との二人の生活では気かなかったことを認識させられて、自らの老化現象を再確認させられてしまった。

 第一に、匂いへの感覚である。若い娘に較べ、老人の嗅覚が妻ともどもかなり衰えていることが色々の場面で判明。トイレに薬剤を撒いておいたら、私には全然薬品臭は臭わないのに、目ざとく気づくのである。もっともこの孫娘はどこでどう間違ったのか、思春期以来魚類はいっさい受け付けない体質になってしまっているので、特殊すぎるのかもしれないと思わないでもないが、老人の嗅覚が確実に衰退していることは疑うべくもない。

 第二に、耳の中がかゆいので、私がよく黒綿棒を突っ込んでいるのを見て、耳のかゆみをとる「ムヒ」なる商品があることを教えてくれたのも孫娘だった。早速購入してこれつけるとちょっとひんやりするだけで、私の場合やっぱり綿棒でぬぐい取る結果になるのでそう効果的ではなかったが。年取ってから耳の裏のねっとりした分泌物に自覚的に気付いている身からすると、この内外の現象は一連のものと素人考えしている。

 第三に、ここ五年で私の歯がガタガタになってきているのだが(奥歯が一本抜けたせいで、歯と歯の間が開いてきたのが原因かと)、したがって食事の後に私は無意識に口の中の掃除をして、ちゅうちゅうと音をたてていることを、孫娘に指摘されてしまった。妻はすでに聴力が衰えていることもあり(別説では夫に関心を持たなくなっているせいだとの有力仮説もある)、これまで何の指摘もされていなかったことで、恥ずかしくもあったが、ありがたい指摘だった。孫娘は、家の中ではともかく、新幹線の中でもやっていたので、これは周囲の人に不快感を与えるだろうから、やめたほうがいい、と。

 それにしても、、朝起きたときの口中の不快感は半端でない。唾液の分泌が激減しているせいだろう。

 妻には歯医者に行けとかいわれてしまったのだが、私は最近、長寿のあげく痴呆症になって死んでいくよりも、そうなる以前に病気にかかって死ぬという伝統的死に様を選択しようと考え出しているので、そのための第一段階は歯の治療をしないことだと思い定め、あと健康診断を受けないことでガンなんかが発症したらすでに末期だった、という段取を構想しているので、却下なのである。しかし、歯のちゅうちゅうは、ここ数年、知らず知らずやって来た習慣であるので、その修正はなかなか困難なはずだ。その第一歩は食後の歯磨き実践だろうか。

 孫娘にしたところで、言うのを憚っていることがまだまだあるのだろうが、私としては言ってもらったほうがいいのはいうまでもない。それが諦められたら、もう人間としておしまいだと思っている。

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コンスタンティヌスはなぜ親キリスト教政策を採用したのか : Morris Keith Hopkins

 このテーマは、現代に至る多くの親教会的な研究者にとっては、コンスタンティヌスらキリスト教皇帝たちのキリスト教への帰依で短絡的に処理されがちである。そもそもこういうテーマを研究に取り上げようという研究者の多くはキリスト教徒、ないしシンパだったりするので、結果論的にその結論は最初から予定調和的にそうありきとなり勝ちだ。逆に、非信者の研究者にとっては、皇帝とキリスト教会の関連など最初から関心の外だったりするので、いわゆる学界の主流は信者研究者の路線で占められて来たといっても過言でない。基本的に護教なのである。その認識が薄い中で当時の文書史料を表面的に読んでしまうと、書き手の意図したとおりの術中に陥ってしまう。それは普通の分野では「研究」とはいわれないわけなのだが。

 そんな中で、イギリスの社会学・歴史学者のMorris Keith Hopkins(1934/6-2004/3:1985-2000年までケンブリッジ大学古代史教授)は異色だった。まず大学院時代にはMoses Finley教授(1912/5-1986/6:アメリカ生まれだったが、赤狩りで職を追われイギリスに移住、ケンブリッジ大学古典学教授になる)の影響を受けて、社会学研究者として出発。彼は、古代史研究者は研究対象である史料は偏見に満ちているので従う必要はなく、むしろ史料を問い直し、より大きな相互作用の中で理解することを追求すべきと主張し、伝統主義のオクスフォード教授Fergus Millar(1935/7-2019/7)と意見を異にした。フィンレイの影響によってアメリカ流の社会科学的視点を古典学に導入しようと意図的に蛮勇を振るったわけである。性格的にも万人向けではなかったようだ。だから決して評判がよかったわけではないらしいが、20世紀において最も影響力のある古代史家の一人だったことに間違いはない。

享年69歳の「若さ」だった

 完璧主義者だった彼に著書は4冊とそう多くないが(論稿はそれなりにある。彼の人となりや研究業績の位置づけ・評価に関して詳しくは、コロンビア大学教授W.V.Harrisの以下参照。Morris Keith Hopkins 1934–2004, Proceedings of the British Academy,130, 2005, 81–105:私はこれに導かれて迂闊にも、私が学部時代に竹内正三先生の演習で延々と読んだA.H.M.Jones, The Later Roman Empire 284-602, Oxford, 1973の前書きで、Jonesが謝意を表している錚々たる顔ぶれの中にロンドン大学のMr.Hopkinsが第二巻を読んでくれたという一文を遅ればせながら確認することができた)、日本語訳は以下の2冊しかない。

   高木正朗・永都軍三訳『古代ローマ人と死』晃洋書房、1996年(原著1983年:但し全訳ではない)

  小堀響子・中西恭子・本村凌二訳『神々にあふれる世界』上下、岩波書店、2003年(原著1999年)

 基本、経済社会学的見地から歴史を見るホプキンスが、欧米の宗教史研究の「致命的なスコラ学」打破に果敢に挑戦したのが後者であるが、私はその中で以下の文言をみつけて文字通り絶句した。「国家規模の寛恕と民衆の信心こそが、信心と平和に支えられて何世紀にもわたって異教神殿に蓄えられていた莫大な神殿財産を貨幣に鋳造してローマ帝国が引き出した多大なる利益から関心を逸らす役割を果たしていたのである(註66)。異教からキリスト教へ、という公的宗教の変化は、莫大な棚ぼた的利益をローマ帝国にもたらしたのである」(上、p.182)。

 ・・・・これは私にとって盲点だった! しかし、いわれてみれば納得なのである。言い得て妙なのだが「GOD / GOTT」は「GOLD / GELD」なのだ(昨今の旧統一教会問題など、その錬金術の小規模な現実にすぎない)。慌てて註(66)をみてみると、冒頭に「この主張は大胆であるが、細部に関しては正当化しがたいものである」と、私には意味不明の著者の言葉が。そこに記されていた諸史料のうち、他の教会史家たちはコンスタンティヌス顕彰で書いていたが、「無名氏『戦争をめぐる問題について』2.1」ただ一人がズバリ言及しているのだが、これは初見だったので有難かった(Anonymus, De rebus bellici : https://archive.md/xo0fT)。

ところで、上記以外にもあれこれ散見する意味不明の原文確認のため早速ホプキンスの原本を発注したのだが、どうしたものか一向に届かない。現在3回目の発注を試みている状況である。キャンセル通知もないので、どっと3冊届いたらどうしよう。

 本書に関し、予想通り現在においても伝統的スコラ学に牛耳られている学界の反発も強くて、彼の試みが完全に成功したとは言えない。その線での研究が将来を切り拓くことは自明のことであるとはいえ、冒頭述べた伝統史学に連なる権勢は未だ強力である。進取の気性に富む気鋭の若手の登場を期待してやまない。

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世界キリスト教情報第1669信:2023/1/30

 どうやら今回から情報の提示方法が変わったようなので、試しに全文転載する。

《ハイライト》
◎2023年度「世界広報の日」に向け教皇メッセージ
【CJC】教皇フランシスコは、カトリック教会の2023年度「第57回世界広報の日」のためのメッセージを発表した。バチカン・ニュース(日本語版)によって紹介する。

 「世界広報の日」は、様々な形のメディアを通して行う福音宣教について、教会全体で考え、祈ることを目的とするもので、毎年、聖霊降臨の前週の日曜日(2023年度は5月21日)に、一方、日本の教会においては復活節第6主日(今年は5月14日)に行われる。

 これに先立ち、毎年、ジャーナリストの保護者、聖フランシスコ・サレジオ司教教会博士の記念日1月24日に、教皇によるメッセージが発表された。

 教皇はこれまでの「来て、見なさい」、「心の耳で聴く」といったテーマに続き、今年は「『愛に根差した真理に従い』心を込めて話す(参照=エフェソ4・15)」(仮訳)を選ばれた。

 メッセージで教皇は、「行く、見る、聞くようにわたしたちを動かすのは心である。心が開かれた、受容的なコミュニケーションを行わせる」と述べている。

 そして、耳を傾けることを学んだ後、対話と分かち合いを発展させたもの、すなわち心のこもったコミュニケーション、愛に根差した真理に従った会話を学ぶよう教皇は招いている。

 イエスは、「木はそれぞれ、その結ぶ実によって分かる」(参照=ルカ6・44)。

 「善い人は良いものを入れた心の倉から良いものを出し、悪い人は悪いものを入れた倉から悪いものを出す。人の口は、心からあふれ出ることを語るのである」(参照=ルカ6・45)と言われた。

 それゆえ、わたしたちが「愛に根差した真理」に従って語るためには、自らの心を清める必要がある。純粋な心で聞き、話してこそ、わたしたちは外見の奥にあるものを見、混乱した騒音を克服することができる、と教皇は述べている。

 心を込めて伝えるとは、読む人、聞く人に、今日の人々の喜びや恐れ、希望や苦しみに対するわたしたちの分かち合いを理解してもらうことである。このように話す人は、相手を大切に思い、その自由を尊重する、と教皇は言う。

 このようなコミュニケーションのために、教皇は、イエスが十字架上の死を遂げた後、エマオへ向かう弟子たちに話しかけた不思議な「旅人」をモデルとして示している。

 復活されたイエスは、悲しむ弟子たちの歩みに尊重をもって付き添いながら、心を込めて話しかけられる。実際、弟子たちは、その「旅人」と話しながら、「心が燃える」(参照=ルカ24・23)のを感じていた。

 分極化や対立の構図が目立つこの時代、教会共同体でさえもその影響を受けていないとはいえない。このような中、「心から」「広げた両腕から」のコミュニケーションのための努力は、情報にたずさわる者たちだけでなく、すべての人の責任でもある。教皇は、わたしたち皆が、真理を語り、それを愛をもって行うよう召されている、と述べる。

 教皇は、「心を込めて話す」ことの最も輝ける模範を示した人として、帰天400年を迎えた聖フランシスコ・サレジオ司教・教会博士を挙げられた。そして、同聖人の柔和で、人間性にあふれ、反対者をも含むすべての人と忍耐強く対話する姿勢は、神のいつくしみの愛のすばらしい証しとなった、と思い起こされた。

 「心は心に語る」という同聖人の言葉は、世代を超えた多くの人に影響を与えた。その一人である、ジョン・ヘンリー・ニューマンは、この言葉をモットーに選んだ。教皇はニューマンの「よく話すためには、よく愛するだけで十分である」という言葉を引用されている。

 聖フランシスコ・サレジオの、「わたしたちが伝えるのは、わたしたちそのものである」という教えに触れつつ、教皇は、今日のソーシャルメディアが、ありのままの自分ではなく、「かくありたい自分」を伝えるために利用されていることをも指摘している。

 教皇は、この「優しさの聖人」から、真理を勇気と自由をもって語り、物々しい攻撃的な表現を用いる誘惑を退けることを学ぶよう勧めている。

 教皇は、教会においても耳を傾け、また耳を傾け合うことの必要が大いにある、と述べ、心に灯をともし、心の傷に塗る香油となり、兄弟姉たちの歩みの光となるコミュニケーションの構築を急務として提示された。

 そして、教皇は、聖霊に導かれた、親切で、同時に預言的な、第三千年期にふさわしい新しい福音宣教の在り方を見い出し得る、教会のコミュニケーションを望まれた。

 「穏やかに語る舌は骨をも砕く」(箴言25・15)。「心を込めて話す」ことは、戦争のある場所に平和の文化を推進し、憎しみと敵意が荒れ狂う場所に対話と和解の道を開くために、またとなく必要とされている、と教皇は強調。

 世界的な紛争を生きる今日の劇的状況において、対立的でないコミュニケーションを確立することが求められている、と述べている。

 教皇は、対話に開き、統合的な軍縮を進め、闘争的な心理状態を解くことに努力する伝達者の必要を説きつつ、聖ヨハネ23世の次の言葉を示された。「真の平和は、ただ相互の信頼のもとにのみ築くことが可能である」(回勅=地上に平和を)。□

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◎エルサレム礼拝所銃撃で7人死亡=イスラエル・パレスチナ間で暴力の応酬続く

【CJC】東京新聞カイロ報道によると、イスラエル占領下の東エルサレムにあるユダヤ教の礼拝所で1月27日夜、銃撃事件があり、付近にいた通行人ら少なくとも7人が死亡、3人がけがをした。28日朝にも東エルサレムの旧市街近くで銃撃があり、ユダヤ人2人が重傷を負った。

 イスラエル当局によると、礼拝所を銃撃したのは、東エルサレムのパレスチナ人の男(21)。車で現場に到着後、建物や通行人に向けて銃を乱射し、その後射殺された。ネタニヤフ首相は事件後に現場を訪れ、「近年で最も深刻な事件の一つで、決意と冷静さを持って行動しなければならない」と述べた。

 イスラエルでは昨年末、ネタニヤフ氏率いる右派リクードや極右、ユダヤ教政党など6党による新政権が発足。直後に国家治安相の極右政党党首が、エルサレム旧市街にあるイスラム教とユダヤ教の共通の聖地を訪れるなどし、パレスチナ側が猛反発していた。

 イスラエル軍はパレスチナ人への取り締まりを強め、26日には占領下のパレスチナ自治区ヨルダン川西岸ジェニンの難民キャンプを急襲し、過激派組織「イスラム聖戦」と交戦。パレスチナ人9人が死亡、約20人が負傷した。その後、パレスチナ自治区ガザのイスラム主義組織ハマスがイスラエルにロケット弾を撃ち込み、イスラエル軍は27日に報復の空爆を実施した。□

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◎スペイン南部で教会を刃物で襲撃、聖職者1人死亡=テロ疑い容疑者拘束

【CJC】パリ発共同通信によると、スペイン南部アルヘシラスで1月25日、男が複数のキリスト教会や周辺で人々を大型の刃物で襲い、教会関係者1人が死亡、聖職者1人を含む4人が負傷した。捜査当局は男を拘束し、イスラム過激思想の影響を受けたテロの疑いがあるとみて動機を追及する。スペイン通信(EFE)などが伝えた。

 男はモロッコ国籍のヤシン・カンサ容疑者とされる。目撃者の話によると犯行時に「アラー(イスラム教の神)」と叫んでいたという。

 スペインのサンチェス首相はツイッターで、死亡した教会関係者の遺族へ弔意を表明し、当局の捜査を全力で支えると訴えた。□

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◎ウクライナ東部ソレダルで抗戦続く=「ロ軍に大きな損害」とゼレンスキー大統領

【CJC】キーウ/ソレダル近郊(ウクライナ)発ロイター通信によると、ウクライナのゼレンスキー大統領は1月12日のビデオ演説で、東部ソレダルのウクライナ軍は陣地を維持しており、ロシア軍に大きな損失を与えていると述べた。

 ゼレンスキー氏は、ソレダルの2部隊に対する感謝を表明し、「持ち場を死守し、敵に大きな損失を与えている」と述べた。詳細は明らかにしなかった。同氏はまた、ウクライナ軍の上級司令官と会談し、ソレダルや周辺地域の戦闘に対する増援などについて詳細に分析したと述べた。

 ロシアのプーチン大統領の盟友が経営する民間軍事会社ワグネル・グループは、ソレダルを制圧したと宣言していた。

 ロシアが任命した現地当局者はオンライン放送で、ソレダルには「幾つか小さな抵抗地区」が残っていると述べた。米当局者は、ソレダルでのロシア勝利が事実だとしてもその重要性を疑問視している。

 米国家安全保障会議(NSC)のカービー報道官はホワイトハウスで記者団に「(近郊の要衝)バフムトとソレダルの両方がロシア側に落ちたとしても、戦争自体に戦略的な影響を与えることはないだろう」と述べた。

 東部ドネツク州のキリレンコ知事は国営テレビに対し、15人の子どもを含む559人の民間人がソレダルに残っており、避難することができないと述べた。□

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◎教皇出席の「世界青年の日」ミサ向け7億円余の祭壇支出に激しい批判

【CJC】ポルトガルの首都リスボンで今夏8月1~6日に行われるカトリック教会の行事「世界青年の日」を巡り、教皇フランシスコが出席するミサで使用される祭壇設置に市が500万ユーロ(約7億円)余り拠出すると発表され、交流サイト(SNS)で激しい批判が巻き起こっている。リスボン発ロイター通信報道を紹介する。

 カルロス・モエダス市長は「祭壇の詳細は当局と教会、バチカン(ローマ教皇庁)との話し合いで決定した」とした上で、「非常に高額な」行事だと認めた。

 SNSでは、インフレ加速の中で祭壇にこれほど高額な支出を行うことに数千人が市長批判を投稿。革新系である左翼ブロックの議員はツイッターに「問題は資金不足でなく支出の優先順位だ」と投稿した。

 統計局によると、リスボンの家賃は2017年から53%上昇しているが賃金は依然低水準で、労働省によると昨年は労働者の半分以上が月給1000ユーロ以下だった。

 「世界青年の日」には、世界から数十万人の青年が参加する。□
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ミラノ・プラダ財団の展覧会でのコンスタンティヌス大帝巨像:2023/1/31-2/19

 ウェブをググっていたら偶然見つけた。「Reimpiegare l’antico. La mostra alla Fondazione Prada di Milano」(https://www.artribune.com/arti-visive/archeologia-arte-antica/2023/01/reimpiegare-antico-mostra-fondazione-prada-milano/):別名Recycling Beauty

 この展覧会は2023/1/31-2/19に、ボローニャで開催されるらしい。私はもちろん行くことはできないが、そこでの展示の中にコンスタンティヌス大帝の巨像のレプリカもあるらしいので、それをメモっておく。

 思い起こせば、かつて2007年にトリーアを訪問したときにちょうど大展覧会が開かれていて(http://pweb.sophia.ac.jp/k-toyota/atelier/constantinus_1700.pdf)、そこで目撃した記憶のある大帝巨像はその後どうなったのかとずっと思っていた。それと同一かどうかは不明なうえに、あてにならない私の記憶とはイメージがちょっと違っている気もする【まったく別のものと判明】。しかもこの写真やたら広角で撮っていてかなりいびつな感じがするが、ともかくその前に立っている女性との対照で、その巨大さが伝わってくるだけの意味あるわけだ。

周囲の壁の窓の形は、もちろんフォロ・ロマーノの新バシリカを模しているのだろう。

 その後ぐぐっていて、Factum Foundationによる本巨像複製作業工程の詳細を知ることができた。それだけでも一見に値するはずだ。特に冒頭の3D再現映像が奇をてらっていて面白い。https://www.factumfoundation.org/pag/1890/re-creating-the-colossus-of-constantin

 ただ、コンスタンティヌスの後頭部は壁に接着されて平べったくなっていたはずのところ、今回の復元像では若干猫背になっているのは参考資料とされたユピテル神としてのクラウディウス像の影響によるものか。いずれにせよ、この展覧会のカタログあれば見てみたい。

【後日談】

古書で発注できました。新本90+送料20ユーロのところ、英国経由なので総計67.05ポンド、¥10600程度でした。現地の書店だと新本割引きで半額くらいになっていたりするのは知っているけど、なにせ重たいので旅行者には負担です。

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ウクライナ”異聞”:腐敗国家が多すぎる

 相対的な事実を知ることが重要である。知る人ぞ知る事実がある。これにようやく我が国のマスコミも触れ出したのも戦闘の中だるみのせいだろう。これに触れると、軍事的援助への意欲が失われるはずなので、これまで善玉ウクライナをさんざ宣伝してきたマスコミだったのだが。

 2023/1/29づけでBBC Newsが以下を報じている。「ウクライナのもう一つの戦争、汚職:ゼレンスキー氏の対応は」(https://wedge.ismedia.jp/articles/-/29280?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=20230130)

 汚職まみれだということは、ウクライナ人のみならず、西欧にもかねて周知のことで、これまでNATO加盟が拒否されてきたのもそのせいらしい。国家存亡の危機と報道されている今次の戦争でも相も変わらずうごめいている連中にこと欠かないのが現実なのだ。

 しかしこれは何もウクライナだけではない、我が祖国においても新コロナ対策に群がっている輩は多数いる。検挙されるのは氷山の一角で小物ばかり、その裏で巨悪が肥え太っているのは、オリンピックがらみの利権つまみ食いでも明らかなのだが。挙げ句が防衛費倍増ときたわけだ。

 国際腐敗認識指数という統計がある(腐敗認識指数 国別ランキング・推移:

https://www.globalnote.jp/post-3913.html)。それによると、2022年では、180ヶ国中、ウクライナ116位とか。日本は18位、アメリカは24位、イタリアは41位といった感じなのだが、ロシア137位なので、ウクライナはまだ立派と言えるかも。否、中国が65位なのだから、ロシアがだらしなさすぎるというわけか。投獄されていても金次第でゴルフに行けるなどと最近何かと話題のフィリピンでもなんと116位で、おおウクライナと同率とは。逆にいうと、ウクライナもその程度なのである。

赤色が濃いほど、腐敗レベルが高い:https://ja.wikipedia.org/wiki/腐敗認識指数#/media/ファイル:Indice_de_Percepción_de_corrupción_2019.jpg

 しかしこの地図を見ると、腐敗国家のほうが普通で、清廉潔白とされる国のほうが例外なんだ、いやいやそんなに現実は甘くない、この統計だって裏があるのでは、と疑わざるを得ない気がしてならないが、公務員にろくな給料を支払っていない脆弱な国家システムの国では、当然のこと許認可の書類提出ごとにリベートを要求されちゃうというあたりが真実なのであろう。

 ということは、現在の地球上でも「国家」の体をなしていない国家が大部分だ、ということなのであろう。それを建前的に思い込まされている常民の、なんと哀れなことか。

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スコトーマのはずし方とシャープール1世レリーフ

 小日向文世主演のテレビドラマ「嫌われ監察官音無一六」を見ていると決め言葉に「スコトーマ」scotomaがよく登場してくる。この言葉はもともとギリシア語で「暗闇」の意味だが、眼科で「盲点」という医学用語として使用されてきた。それが近年医学のみならず心理的作用で生じる「心理的盲点」にも使用されるようになったらしい。

 私は緑内障を患っているのだが、この病気は視神経がダメージを受け視野が狭くなっていく病気で、それが眼圧等によって視神経が一般よりも早く減少していく場合、点眼薬で眼圧低下を処方されるわけだが、定期的に視野検査をすると視神経がすでに死んでいる部分が黒く明示される。だが実体験としては正常に見えているので気付きにくいわけだが、要するにすでに視神経は死んでいるのに見えているのは、実は脳が欠落部分を補っているかららしい。

 つまり、普段我々が見ている世界は、眼から取り入れた視角情報を脳で再現した、いわばヴァーチャルな世界といえるわけだ。人間の脳生理はこうした補完をなにげなくやり通しているわけだが、ご本尊の自分自身がそれで騙されていることに気づかないでいるという現実がある。

 我々はえてして見たいと思っていることだけ見てしまう、というのはこういった脳のなせる技なのであるが、実はそれが客観的であるべき研究という場においても生じがちであることを銘記すべきなのである。意外と落とし穴は多いのだ。私の研究で見るべきものがあるとしたら、その類いの研究成果が幾つかあると自負している。たとえば上智大学史学科編の『歴史家の〇〇』シリーズ掲載論稿とか、コンスタンティヌスの記念門とネロの巨像との関連、などなど。文書史料にちゃんと書いてあるのに、平板な読み込みのため読み手の先入見での見落としが意外と多いのである。最近もそれを思い起こす機会があった。気が向けばこのブログで言及してみるとして、今は題名だけ書いておくと、シャープール1世の対ローマ三重凱旋記念レリーフ、とりわけナクシュ・イ・ルスタムのそれに登場しているローマ人(皇帝)をどう同定するか、である。私は35年前にそれについて言及する機会があったのだが、相変わらず根拠のない誤った俗説が世間的に大手を振って流布している。これが現実なのである。

ナクシュ・イ・ルスタムのシャープール1世レリーフ全景      ローマ皇帝二名の表情:顎髭の有無に着目で決着のはず

 研究者に限ったことではないが、スコトーマの罠から脱出することが肝要となる。我らの日常語で表現するなら、先入見を捨てるよう努力するということで、その「外し方」の提要については、「スコトーマ」でぐぐればウェブ情報で同音異曲の解説に巡り会えるはずなので、ぜひご一読いただきたい。

 

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旧統一教会に軍事組織が?

 こんな物騒な情報が飛び込んできた。

 「有田芳生氏が暴露。旧統一教会「非公然軍事部隊」示す極秘資料」元情報2023/1/06,13{

https://www.mag2.com/o/magmag_official_newsletter/2023/0126.html):但し一部無料試し読み。

  1960年代後半から70年代にかけての大学世相(上記ブログで名前が出ているのは早稲田大学)としては、赤軍派などへの対抗手段として、反左翼勢力がそういった軍事組織の構想を考えていたことは十分あり得るので(三島由紀夫の楯の会を想起せよ)、私にはまんざら荒唐無稽とは思えないのである。 

 有田氏の有料メルガマ購読者になるべきかどうか、今悩んでいる。 
                  

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世界キリスト教情報第1670信:2023/1/23

≪ 目 次 ≫

▽韓国が最大労組に捜査=「北」指令で反政府活動の疑い
▽米国での差別撤廃「進展せず」=キング牧師の娘が演説
▽教皇、シノドス控え9月末にエキュメニカルな祈祷集会予告
▽教皇、フィンランドのエキュメニカル使節の訪問を受ける
▽教皇、ミャンマーでカトリック教会が放火、全焼したことに悲しみ表明
▽フランス人修道女のシスター・アンドレ死去=世界最高齢、118歳

 今回は、アメリカの宿痾である二番目を紹介する。
◎米国での差別撤廃「進展せず」=キング牧師の娘が演説
【CJC】ワシントン発共同通信によると、米公民権運動の黒人指導者キング牧師の功績をたたえる祝日の1月16日、末娘バーニス・キングさん(59)が南部ジョージア州アトランタで演説し、米国での差別撤廃は「ほとんど進んでいない」と訴え、いら立ちや失望をあらわにした。AP通信が伝えた。

 キング牧師が「私には夢がある」と演説したワシントン大行進から今年8月で60年となる。バーニスさんは人種差別のほか、警察の暴力や経済上の不公平、強硬な移民政策が見られると指摘。改善されない現状に「疲れ、いら立ち、失望した」と嘆いた。

 人種差別撤廃に取り組んだキング牧師は、ノーベル平和賞を受賞。39歳だった1968年に南部テネシー州で暗殺された。1月15日が誕生日であることにちなみ、1月第3月曜日が祝日に定められている。

 同日、首都ワシントンでは、黒人を中心とした参加者がキング牧師のイラストが入った横断幕を掲げて行進。ロシアによるウクライナ侵攻を念頭に「戦争反対」と抗議する人の姿も目立った。

 バイデン大統領は、ワシントンで開かれた公民権団体のイベントで講演した。自身が就任した2021年1月以降の2年を振り返って「私たちは多くのことを一緒にやり遂げてきた。このまま続けよう」と述べ、政権への支持を訴えた。□
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オスティア遺跡関連メモ:忘れへんうちに

 別件をググっていたらたまたまみつけたので、とりあえずメモしておく。

 ブログ投稿者:ほしがらす(自称「山姥」) 2006年から記事アップ。ご主人が山男だったので山に登るようになったと書いておられるが、コマ目に写真記録をアップされていて、私などワンゲルの行動中に写真を撮る余裕などなかったので、感心してしまう。

 その彼女が「忘れへんうちに 旅編」の2022/3/22から4/12にかけて四回に分けてオスティア訪問記が書かれている(https://hulule-hulule-voyage.blogspot.com/2022/03/blog-post.html)。なぜか出版年間違っているが、前年出版の堀賀貴氏の近著を参考文献に掲載しているのはさすがというか。

 それと、これは私の個人的好みなのだが、出色のガイドブック、ガリマール社が原本の『 ローマ―イタリア (〈旅する21世紀〉ブック望遠郷』同朋舎、1995年、を利用しているのにも好感が。この本、私もたいへんお世話になった(もう一つ挙げるとしたら、『イタリア旅行協会Touring Club Italiano 公式ガイド』全5巻、NTT出版、1995-97年、が情報量としては断トツ:両者ともあれから30年近く経つので、ホテルの料金など改訂新版が出てほしいところだが、バブル期末期のあの時代だからこその出版だったと思われるので、もう無理だろうなあ)。

 彼女の訪問記は、国外に限ってもキルギス、ウズベキスタン、ギリシア、東トルコ、イスタンブール、ポンペイ、ローマなどなどと多彩である。私はこれまでも時々見かけていて、並の観光旅行者ではないなと感心していたのだが(そのころはよもや女性とは思っていなかった)、今回はイラン関係でシャープール1世関係を検索していてたまたま引っかかった。それは2017/3からアップされている。キルギスやウズベキスタンを含め、このあたりの重厚さから彼女の興味の中心かと勝手に推測。

 

 

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