コロナ以後の古代ローマ史研究への提言

 たいした提言ではありませんが、せっかくの新傾向の芽生えがあったのだから、今後も前向きに実践してほしい、と思いまして。すぐにできることは、

①「ウェブでの論文公表の促進とそれへの学界的認知」であろう。論文公表は私が試みているようにウェブにアップすればいいだけのことである。多くの図版やデータをカラーで掲載できるので、読者の理解を深めるにはきわめて有効、と自己満足しているが、いかんせん後続は皆無。ただ問題は、知的所有権や著作権の侵害問題を恐れる人が多いので、それをどうクリヤーするかであろうが、活字論文でも実施しているように典拠引用をきちんとしておけばいいという了解を、できれば学界的に得ることできれば簡単と思う。実際、私のウェブにこれまでのところ抗議は一切来ていない(ま、それほど全然注目されていない、ということでありんすが (^^ゞ)。

 そして、さらに重要なのは、そのウェブ論文を研究業績として学界が認知することである。ただウェブはアップした個人とともに消滅してしまうのが普通なので、恒常的な保存の裏打ちとして、ウェブ論文管理学会といった組織設立がもとめられ、そこでクラウドにアップして、会員はいつでも閲覧できるようにすればいいのでは、と考えている。

 本当は、ウェブ論文をアップする前段階として ②「テレワークによるインターナショナルな発表・討論の実施」がなされるべきである。これは、事始め的にはせめて日本語でやってもと思うが、相互批判を避ける内向きでシャイな日本人にとって、かなり高いハードルになるだろう。しかも、そもそも我が国には実のある討論ができるほど古代ローマ史研究者の蓄積がないので、活発な討論を期待する素地がもともとあると思えないが、やらないよりはやったほうがいいに決まっている。ことと次第によっては、①にコメントつけていくやりかたでもありかと。 

 よって、なんたら研究会の月例会なんかも一堂に会するための交通費なんかを不用にできるわけで、テレワークですればいいだけのこと、と思ったりしております。

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