ちょっと皮肉っぽく表現するなら、たとえ身売りしていない学校法人でも、すでにキリスト教精神、カトリック精神が消失してしまっている現状がある。ちなみに私が在学していた時期は外国人修道司祭を中心に十数名の修道者たちがいたので、それなりに特異な校風が確かにあった。それが現在は久々に一人の邦人司祭を得ている状況なのである。彼一人にかつての校風を担わさせようとするのはちょっと重荷過ぎるだろう。
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古代文献翻訳ブログ発見
ユリアヌス関係をググっていて、偶然みつけた。「西洋古典文学館」(https://western-classical-literature.hatenablog.com/about)。このブログそのものは2001年に始められたようだが、本格的に機械翻訳を試みだしたのは、2025年からのようで、西洋古典関係では以下を掲載継続作業中である。
アンミアヌス・マルケリヌス (Ammianus Marcellinus)『歴史』(Res Gestae)
カッシウス・ディオ (Cassius Dio Cocceianus)『ローマ史』(Ῥωμαϊκὴ Ἱστορία)
フラウィウス・ヨセフス (Flavius Josephus)『アピオンへの反論』(περὶ ἀρχαιότητος Ἰουδαίων)
ティトゥス・リウィウス (Titus Livius)『ローマ建国史』(Ab urbe condita)
すでに出版社から翻訳刊行中のものも含まれているが、未公刊についてはつなぎとして利用できるはずである。
またKindle版での購入も一部可能なようだ(現状で¥300程度)。ただし、これだとコピペが出来ない。それが難点となる。
註記を見てみたが、かなり専門的で信頼できそう。そもそも後期ローマ帝国軍政史は研究が進んでいない分野で、共和政期や元首政期での専門用語の使用法と後期ではかなり内容が違っていることを明確に意識して、邦訳も思い切って切り替えないといけないと思う。例えば、auxiliumは以前だと「補助軍」「予備軍」「援軍」などと訳され、ローマ市民からなる軍団兵と異なって非市民の属州民や周辺部族兵を指していたが、後期になると皇帝麾下の「警護部隊」とでもいうべき存在で、もちろんその構成員の多くはゲルマン人などからなっていたが、それが同じauxiliumなんたらと原典で出てくるので、昔の表記を引きずっての「補助兵部隊」みたいに訳され勝ちで問題なのだ。
バチカン、聖ピオ十世会の司教6人を破門
2026/7/2:https://www.christiantoday.co.jp/articles/36085/20260707/vatican-excommunicates-six-sspx-bishops.htm
ローマ教皇庁教理省は、聖ピオ十世会が教皇レオ14世の意向に反して司教の聖別(叙階)を行ったことを受け、聖別式を執り行った司教2人と、新たに司教として聖別された4人の計6人について、破門を宣告する教令(イタリア語)を発布した。教令は、この聖別を「シスマ(離教)的な行為」だとし、聖職者や信徒に対して、こうした動きに加われば自動的に破門になると警告した。
同会は、第2バチカン公会議(1962〜65年)に伴う典礼・教理上の改革に反対したマルセル・ルフェーブル大司教が70年に創立した。88年にも教皇の承認を得ずに、司祭4人を司教に聖別したことで、ルフェーブル大司教ら6人が破門された。一方、2009年には、教皇ベネディクト16世(当時)が、6人のうち存命だった司教4人の破門を解除。その後もバチカンとの対話が続けられ、15年には教皇フランシスコ(当時)が同会の司祭によるゆるしの秘跡を有効と認めるなど、関係修復に向けた歩み寄りも見られた。
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なんだか時代錯誤的な処置にさえ思えるが(とはいえ、意外にそうめずらしくもないようで:https://www.christiantoday.co.jp/articles/33819/20240712/vatican-excommunicates-archbishop-carlo-maria-vigano.htm:および関連記事もご覧下さい)、バチカンの危機意識が極東の我々にはわかりにくいのかもしれない。個人的には、公会議以前のラテン語典礼を遵守する同会の在り方に、ラテン語でやってもいいではないかとむしろ親近感さえ持つが、おそらく問題はこういったレベルに留まっていない、究極的にはバチカンへの反抗心を危険視してのことなのであろう。この度の破門は司教叙階に関わる面での処置で、同様な行為に対しバチカンによって以前の破門が部分的に解除されたにもかかわらず(この詳しい経緯も私は知らない)、実際にはどのような経緯を経てのことなのか遺憾ながら不明である。
他方で、バチカンは中国には政府独自の司教叙階をなぜか認めてしまったわけで、この多角的外交問題の扱いが道をはずれていないかと危惧せざるをえない。
興味深い地政学的見地:温暖化と極北
以前、極北航路開発の件についてと、私の主戦場の古代ローマ史での気候変動には触れたことがあった。紛争原因は究極的には資源獲得競争といっていいだろう。ユーラシア大陸における気候変動に今改めて注目すべきかもしれない。
「北極でもグリーンランドでもない…習近平とプーチンがすでに手を付け始めた「石炭、石油、天然ガスが眠る場所」」(https://president.jp/articles/-/116277?cx_referrertype=mail&utm_source=presidentnews&utm_medium=email&utm_campaign=dailymail)を読んだ。
資源競争は月世界でさえも取り沙汰されているくらいなのだから、海底5000メートルや北極海もお目こぼしに会うはずもなく。
いわゆる温暖化での勝ち組はロシアとカナダ。負け組は赤道上のとりわけ水没海洋国家と想定されているが、それ以上に問題なのは、気候難民の大量発生も指摘されていて、現状況でも問題なのにと考えざるを得ない。

具体的には先行して南極が争点になるかもである。現在では南極条約で国家利権は厳しく制限されてきているが、状況の変化でどうなるか先行きは不透明と言わざるを得ない。温暖化の進展でペンギンも絶滅するのだろうか。
資源最貧困国の我が祖国住民は、砕氷船観光で、シロクマ見たり、アザラシ見たりして喜んでいる場合ではないはずだが、げんちに行ってさてはたしてそんな先を読んだ目線で見ているのかどうか、はなはだ疑問である。
これも遅ればせですが:ポンペイ新発見の遺骸をAIが可視化してみたら・・・
2026/5/7発信:「ポンペイ犠牲者の最後の瞬間をAIが可視化──すり鉢を手に逃げる男性の映像など、公開も視野に」https://artnewsjapan.com/article/71684?utm_source=yahoonews&utm_medium=referral&utm_campaign=yahoonews

元原稿は、2026/4/27のポンペイ発掘調査電子ジャーナル「Scavi di Pompei」:ポンペイのスタビア門付近で噴火の犠牲者2名が発見される

これからはこのような研究方向が一般化しそうである。
遅報ですが:ポンペイで新たな落書き発見
送られてきたArtnews Japanを眺めていて、みつけた。2026/1/20情報:画像解析技術でポンペイの「未記録の落書き」79点を新発見──愛の告白や戦闘シーンも:https://artnewsjapan.com/article/60424
今回のキモは、従来読み取れなかった落書きを画像解析技術で見つけた、という点にある。元情報は以下:https://pompeiisites.org/wp-content/uploads/E-Journal_1_2026_Bruits-de-couloir-Shedding-New-Light-on-Ancient-Graffiti.pdf
今回の調査地点は、円形劇場とスタビア門をつなげている音楽堂裏の27mの路地の漆喰壁で、これまでも落書きの山だった場所である。今回研究者らは、反射率変換イメージング(RTI)と呼ばれる計算写真法を用いて壁面を調査した。RTIは、複数の角度から照明を当てて対象物を撮影する手法で、数世紀にわたる風化によって肉眼では見えなくなった微細な傷や刻みを可視化できる。調査の結果、壁からは約300の碑文や図像が確認され、そのうち79点はこれまで記録されていなかった新発見だった。従来の落書きは北側のはかま塗装部分が主体だったが、さて今回はどうなのだろうか。

私もこの場所の落書きで、ナバティア関係のものに関心を持っていていつかまとめたいと思ってきたのだが、さてその時間が許されているのやら。
意外に面白い指摘:億万長者あっての民主主義
「億万長者こそ「知的エリートの同調圧力」から民主主義を守る盾だ」(https://courrier.jp/news/archives/451217/?utm_source=follow+item+paid+announce&utm_medium=email&utm_content=post-451217&utm_campaign=2026-07-14-18380&courrier_mail_session_id=18380)
「民主主義の敵」だと決めつけられかねない上位0.1%の億万長者は、他の知的エリートよりも多様な思想を持ち、権力分立の一本の柱になりうる、という主張は、私には意表をついていて面白かった。
AIの間違い探しにいかが?:ポンペイ崩壊
「ポンペイの破壊:古代最悪の噴火」(https://www.youtube.com/watch?v=f2n9Nbt_jMk)
1時間10分の見応えある作品。映像でリアルな反面、突っ込みどころ満載の翻訳・解説。
「古代史上最悪の惨事。ポンペイ最後の日」(https://www.youtube.com/watch?v=ynGfyzWRb4w
「A CATÁSTROFE DE POMPEIA: A Pior Erupção da Antiguidade | Documentário Completo」(https://www.youtube.com/watch?v=w-bPRL8cczI)
1時間6分のポルトガル語版
「Inside Herculaneum’s Last 12 Hours: How a Roman City Was Erased by Vesuvius」(https://www.youtube.com/watch?v=jC6yXArK9vQ)
「リンダリンダリンダ」には英語の元歌があったのだっ!

あれ、これって並行世界レコードさんではなかったのだ。
並行世界レコードさんはこっち。アップ口上に「散歩の途中で見つけた古道具屋。その奥の埃をかぶった棚に、この世界では発売されなかったはずのレコードが並んでいました。」とありました。哀愁を感じさせる昭和感が愛おしい。
とりあえずAI化された第Ⅰ弾14曲は、ここに集められているが、「リンダ・・・」はなかった。https://www.youtube.com/playlist?list=PLhEeaJvcCKXmK7H3OmkIjJsglKf730qqc

製作者さんの他の作品はこっち:https://www.youtube.com/@並行世界レコード
北極海航路への眼差し:NHK新番組「真相の館」
私は以前、毎日新聞 2025/9/29発信を紹介したことがあるが、昨晩(2026/7/3)のNHK Eテレ1だっけでの新番組「真相の館」で、地球温暖化によって北極海航路が現実性を帯びてきて、という内容をやってくれた。私が知らなかった具体的数字をあげて、「日本は、船舶での貿易量が99%である」とか、「砕氷船数からしてロシアが圧倒的である」、といった事実を突きつけてくれて、なかなかのド迫力であった。この初回は成功といっていいだろう。


世間では温暖化の問題点ばかりが言われてきているわけだが、逆の視点での新展開に気付かせてくれたいい内容であった。
以下は放送中に示された航行中の各種大型船舶状況一覧に触発されて、ググってみつけた「AIS ライブ船舶マップ Find Ship」(https://www.bouken-asobi.com/map_ais.html)である。物流の流れが一目瞭然で、なによりこのソフト無料なのがいい。

【追記】なんとこの間始まったと思ったら、本日2026/9/24で終わってしまった。最初からその予定だったのか、視聴率が悪くてなのか、横やりが入ったのか・・・。「クローズアップ現代」やってた桑子アナも干されちゃたみたいだし、杞憂であればいいが・・・。
