「地球を揺るがす北極圏:永久凍土の異変に迫る」を見た

 2023/4/2の00:40-01:30のフランス制作の番組を見た。初演は今年の3/12だったらしいが、私は日本にいなかったので今回が初めての鑑賞だった。放映直後にぐぐってみたら、今だと「dailymotion」で見ることができるようだ。いつまで見ることできるのかは知らない。https://www.dailymotion.com/video/x8jnon1

 これまでの気候変動論者は地球温暖化・温室効果促進を産業革命後のCO2の増加に求めてきたが、今次の注目点はメタン・ガスである。

 ここ二十年の間に、修復不可能な自然現象が急速に進行している、それが北極圏の永久凍土の融解で、それに伴ってメタン・ガスが大気中に大量に放出されているのだが、アメリカ・アラスカのイージー湖での調査で、ここだけで毎日10トン以上の気体が放出されている由で、ただメタンの発生源は、そのガスの分析をしたところ、永久凍土レベル(厚さ150m)を越えて何キロもより深層に存在する何百万年前の化石燃料層からのものが含まれていたことが判明した、のだと。最新の研究によると北極圏の地下に一兆6千トンのメタンが貯蔵されており、大気中のメタンの250倍がそこにある計算となる、そうだ。 

イージー湖の湖底は大部分は人間が歩ける遠浅なのだが、ごく一部が急に深くなっていて、これまでその最深部は15mと測定されていたが(画像中央上部の凹み)、新兵器の投入で10倍の深さまで可視化でき、それによって永久凍土全体の融解が仮定されるに至った。

 となると、これは地球温暖化レベルを越えた現象ということになる。番組でははっきりと明言していなかったが、端的に言って地球のマグマ活動による新規の現象というべきではないか。・・・なにしろ、メタンは二酸化炭素より熱を30倍も閉じ込めることができるのだそうだ。なのにこれまで温暖化現象においてメタンは過小評価されてきた、というわけだ。と、かなり危機感を煽る内容になっており、正直言って、どこまで信じていいのか私には判断できないけれど。

 まあ地球温暖化論者からすると、CO2増加による温暖化によって永久凍土が融解を始め、それによって地表の圧力が軽減されたので、より深層の化石燃料層からのメタンが大地の亀裂をたどって上昇する現象が生じたのだ、という理屈になるのだろうが。

 いずれにせよ、人類なんかの将来はこういった地球規模の不退転の連鎖現象から、決して永久に存在保障されているわけではない、というわけであろう。

Filed under: ブログ

コメント 0 件


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Comment *
Name *
Email *
Website

CAPTCHA