
私は、かつて「文書史料の落とし穴:聖書と考古学」上智大学文学部史学科編『歴史家の工房』上智大学出版、2003年、p.196f. で、この大地溝帯とその北に小アジア半島まで伸びている死海地溝について触れたことがある。そこでの主眼は人類の「出アフリカ」だったが、最近になって、古代エジプト文明におけるこの地溝帯の有していた現実的有効性、具体的には他に比べて鉱物資源が容易に入手できたというテレビ番組に触発され、紹介したことがあったが(2025/3/17)、このたび2025/11/5発信の「ナイル川が黄金の道だった」という記事を見つけることができて、我が意を強くした。https://www.labrujulaverde.com/en/2025/11/how-gold-flowed-through-the-nile-gold-mining-in-ancient-egypt-was-surprisingly-profitable-and-the-river-its-main-source/
要するに、古代文明は他と比べて容易に資源を利用可能な地で発生した、というごく当たり前の指摘に過ぎないのであるが。


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