女性専用トイレがなくなる?

https://mainichi.jp/articles/20210814/k00/00m/040/070000c?cx_fm=mailasa&cx_ml=article&cx_mdate=20210816

 というのはちょっと大袈裟か。小規模事業所での設置基準を見直そうという動きに対して、だけどどうもうまく動いていないようだ。

 労働安全衛生法に基づく1972年制定の「事務所衛生基準規則」というのがあって、トイレは「男性用と女性用に区別する」と明記されているのだそうだ。50年も前のこの法律は、車椅子やオストメイト(人工肛門利用者)に対応したバリアフリーのトイレや、性別を区別しないトイレがカウントされず、要するに時代遅れになっていた。

 2018年から再検討を始め、今年3月に現行の内容を原則として残しつつ、「同時に就業する労働者が常時10人以内」の場合は、男女兼用の「独立個室型」トイレを一つ置けば済むことを特例として認める考えを示した。これは今はやりのマンションを事務所に使うような場合も想定していたようである。

 それに対して、予想外の、女性トイレをなくすなという反対が出てきているそうで。全部なくなるというわけではないのだが、やっぱり女性には共用は忌避観あるようで。

【追記】ググったら、2015年にすでにこんな情報が載っていた。筆者はトランスジェンダーの方らしい。「男女共用トイレの話 [性社会史研究(一般)]」(https://junko-mitsuhashi.blog.ss-blog.jp/2015-04-10-5)。ここでは証拠としてあげられている明治40年の新聞挿絵を転写しておくが、筆者の言では、「こういう状況が1950年代までは確実に続いていたし、その名残りが1970年代まであった」とのこと。歴史は回り、装いを新たにして、その状況に復帰するだけのこと、としている。

1907年(明治40)の「公設便所」の状況。左から男性、女性、男性。

 私の体験記:今をさる40年以上前、1978年に岡山県津山市の女子大・短大に就職したのだが、赴任直後の四月に中国縦貫道を観光バスに乗って姫路城へのバス旅行があった。そして城内の公衆便所に入ってみると中央通路の一方が上図のようなコンクリート製の古典的男子立ちショントイレで、他方が木造個室の女性用(および男子大用)が並んでいて、まあ当時はそれが普通だったにせよ、今回はいやしくも赴任直後の女子大の威厳あるべき新任教員であるのに、押し寄せ列をなしている教え子たちの嬌声を背後に立ちションさせられて閉口した記憶がある。ひょっとするとお互いさまだったかもだが。

 こんなブログもみっけ。「男女兼用トイレmp3-mp4」(https://www.sm3ha.ru/song/%E7%94%B7%E5%A5%B3%E5%85%BC%E7%94%A8%E3%83%88%E3%82%A4%E3%83%AC.html)。かつて紹介したことある(2020/8/23)スケスケトイレの「検証 スケスケの公衆トイレ 用を済まして確かめてやる」(https://www.youtube.com/watch?v=VoROw7wVdss)をみる目的で行ったので誤解なきよう。それにしても最後には驚かされた。たぶんやらせでしょうが。

 最近、こんな情報も。「「男女共用」ではなく「すべての性のトイレ」がアメリカで広がるわけ」(https://tripeditor.com/435064)。この立場からすると女性用トイレに反対する人たちにはトランスジェンダーの人たちへの配慮がない、ということになるが、いかが。

Filed under: ブログ

コメント 0 件


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Comment *
Name *
Email *
Website

CAPTCHA