月: 2024年7月

オリンピックの裏側で:フランスの不都合な蛮行

https://ml.asahi.com/h/aznKaiex6oqGyOab

  現在テレビはパリ・オリンピック満載で、いつものようにお祭り騒ぎをカモしているが、その裏側でかつての宗主国フランスの蛮行を忘れないアルジェリア選手団の行動が目をひいているようだ。私はそんなことがなんと1961年にあったことなど覚えていなかった、というか、そもそも知らなかった。だがかの宗主国の歴史を顧みるに、あって一向に不思議ではないと腑に落ち、自由・平等・博愛を外に向かって高らかに高唱してきた(今もそうしている)現代フランス植民地主義の黒歴史が、セーヌ川の川底から浮き上がってきたわけである。

   時はアルジェリア戦争末期の出来事で、差別に対する2万の抗議デモに対して、治安部隊が投入され、1万人以上が逮捕され、射殺や撲殺された犠牲者の遺体はセーヌ川に投げ込まれた(一説では200名)。それをパリ警視庁は翌日、「アルジェリア人同士の衝突で3人が死亡した」と発表した。この虐殺は長く伏せられ、ようやく90年代に歴史家が検証し始め、裁判所に認定されたのは99年、2012年になって大統領が初めて事件の存在を認めたらしい。「21年にはマクロン大統領が初めて追悼行事に参加した。謝罪はせず、国の責任についても言及しなかった」。

  まさに日本の関東大震災時の朝鮮人虐殺に似た事件だった。

オリンピック開幕に向け進む「浄化」 パリで「排除」されるのは誰:https://digital.asahi.com/articles/ASS7Q5V59S7QUHBI01WM.html?linkType=article&id=ASS7Q5V59S7QUHBI01WM&ref=yoru_mail_20240731_bunmatsu
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広島の私立大学の定員割れ

  本ブログでかつて広島県内の県立高校の定員割れについて触れたことがあったが(2024/5/10)、2024/7/28付の中国新聞デジタル版で県内の「岐路の私立大学」の特集していて、状況はかなり悲観的だ。https://www.chugoku-np.co.jp/articles/gallery/501005

  全国は横ばいのようだが、広島は右肩下がり、らしい。それにしても、県内14大学中12が定員割れしている。大規模校で、理系、それに共学校が健闘していて、小規模校で、文系で、女子校がやばい感じ。それにしても、女学院大学の凋落はひどいなあ。卒業生、色々話題になっているのに。

 もちろん、各大学も今後に向けて色々手を打っているが、思惑通りの結果をえることができるよう期待しておきたい。

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北アイルランドとアイルランドの今:一世代でこんなに変わるものか

https://www.fsight.jp/articles/-/50425    2024/2/14発信

 かつては武力闘争していたアイルランドにおいて、北アイルランドに初のカトリック系の首相が登場。なんて思いもよらない変化が・・・。今の若い人は「IRA」(アイルランド共和軍)なんて名称知らないでしょうね。2000年台で武力抗争はほぼ鎮静化して、20年。

 これも有料で、元記事はフォーサイトで、月額予約800円だが、それをYahooにアクセスすると、単発で税込330円で読める。

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宗教系学校に未来はあるのか?

創価大からミッション校まで「宗教系学校」に危機到来――「改革」も「閉学」も一筋縄ではいかない「教団と学校」の特殊な関係性:2024/7/11(木)発信 この記事は有料で、税込330円https://news.yahoo.co.jp/articles/f36b51c6aea654782d445e93fa2221a24284b016

 この記事を読んで、池田時代に学会内部で隆盛を誇っていた創価大学が以下のような状況であることを知ってちょっとビックリ。

創価大学:そういえば大学は八王子で、時の人HGDの選挙地盤でもある。

 創価大は、2021年度までは定員1500人を優に超える入学者を確保できていた一方で、22年度は1365人、23年度は1245人と定員割れを起こし始めている。ま、女子短大が軒並み定員充足に汲々としているのは常識であったが、4年制大学のほうも、バックに巨大宗教団体があっても太刀打ちできないようなのには、時代の移ろいを感じざるをえない。一時は偏差値が高くなって信者の子弟が入れなくなって、と信者の親が愚痴っているという話もどこかで読んだ覚えがある。

 とはいえ、私の研究によると初代キリスト教は幾度も苦境に立ちながら、繰り返しくり返し捲土重来を試みるネチっこさで、虚像であるにせよ政教一致と言われる状況を作り上げた。それに学んでいるはずの宗教団体がこのままおめおめ衰退していくとは思えないのだが。

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今回のクリスチャン・トゥデイ:キリスト教人口

  今回はちょっと旧聞に属するが面白い統計とかみつけたので、そっちを紹介する。

◎ 「キリスト教系」信者数が5・2万人増、2年連続の増加 2022年版『宗教年鑑』  2023年2月16日  https://www.christiantoday.co.jp/articles/32008/20230216/2022-japan-religion-yearbook.htm

◎ キリスト教の教勢は欧米から世界の南側へ? 世界的潮流を考える本   2015年1月21日 https://www.christiantoday.co.jp/articles/15099/20150121/the-next-christendom-philip-jenkins.htm

◎ 西欧でキリスト者減少、各地で教会閉鎖相次ぐ 2015年1月13日    https://www.christiantoday.co.jp/articles/15037/20150113/western-europe-christian-decrease.htm

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トランプの副大統領候補バンス氏は5年前にカトリックで受洗した、らしい。

 https://www.christiantoday.co.jp/articles/33843/20240719/james-david-vance.htm

 だが、彼は平気で主義主張をかえることができる人物のようで、一筋縄ではいかないようだ。しかも妻はインド系ときている。https://wedge.ismedia.jp/articles/-/34565

  一方のハリス氏は、幼児期に黒人バプテスト教会(父親)とヒンドゥー教寺院(母親)の両方に通い、多様な文化や宗教を経験しながら育ったが、両親が7歳のとき離婚しその後は母に「黒人の娘」として育てられた(https://www.fsight.jp/articles/-/50756https://mainichi.jp/articles/20240722/k00/00m/030/029000c)。現在の帰属宗教は明記されていない。

しかし、以下のようなネガティブ・キャンペーンがあるのも事実だ。https://wedge.ismedia.jp/articles/-/21434

【追記】以下も参照。どうやら彼女はプロテスタントらしい。2024/8/6「ハリス米副大統領、大統領選出馬の日に牧師に電話」(https://www.christiantoday.co.jp/articles/33897/20240806/kamala-harris-called-her-pastor.htm)。不倫疑惑への答弁も述べられている。

 同記事によるとバンス氏のカトリックへの改宗は結婚したインド系の妻による影響らしい。いずれにせよ、アメリカはもはや親代々の信仰という時代ではなくなっているようだ。

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古気候学の成果と有効性

 朝日新聞デジタル版(有料記事) 2024年7月16日 「「10年に一度」の気象が頻出する理由:奇跡の湖が伝える暴れる気候」を読んだ:https://digital.asahi.com/articles/ASS7C4JWZS7CUPQJ003M.html

 福井県の水月湖の湖底には、自然の偶然が重なって7万年以上の年縞(ねんこう)がきれいに沈殿している。この年縞はほぼ1年単位で時代確定でき、2012年に世界標準の物差しに認定された。その解析で古気候学を研究しているのが、中川毅・立命館大学教授。

年縞の展示状況

 過去100万年の地球では、不安定な寒冷期のほうが普通の状態だったが、10万年に一度温暖で安定した時代が到来し、それは平均して数千年程度続くのだが、今回は1万1千年以上続いている(この安定期に、暴れる気候では不可能だった農耕が発生しえたのではと、教授は想定)。

 寒冷期になるとこれまでの人類の農耕文化は崩壊しかねないわけで(つまり人類は温暖な時代にしか文明を築けていない)、安定期はすでに終わっていてもおかしくないのだが、それは人間による温暖化の影響かもしれないのだが、教授は言う:「過去、氷期などの時代に気候が不安定化して暴れていたのは、二つ以上の矛盾する力が働いたことが原因だった。いまの状況といえば、地球と太陽の位置関係から考えると、すでに氷期になっていても不思議ではない。一方で、地球の気温は高い状態が続いている。そこに二酸化炭素などによる温室効果が加わり、三つの力が混在しているのが現在である。最も恐ろしいのは、人類の文明を育んだ『気候の安定した時代』が終わるというシナリオではないか」。

 気象もこれまでの常識では計れない変化をする可能性があるというわけである。予測不能の未来に対処するには、「もしかしたら、現在は役に立たなそうな人や組織が、逆に大活躍するかもしれない。個人のレベルでは柔軟な知恵とオリジナリティー、社会のレベルでは多様性と包容力が重要になるのでは」というのが、教授の処方箋である。いかにも京大系好みの未来学的思考だ。

 私的にはかねてヤマ勘的に、古気候学的視点で射程を広くとって地球や宇宙の創成の視点を持つべきだと考えて来たが(本ブログの2024/4/30を参照のこと)、その傍証的有力データとなり得るように思う。

【補論】「未知の細道 No.150:水月湖の地形と年縞博物館」2019/11/25

 https://www.driveplaza.com/trip/michinohosomichi/ver150/

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「さらばの、この本ダレが書いとんねん!」を知った

 最近、知らなかった放送番組を色々知ることとなったが、テレビ大阪のこの番組は、春画ールさんの関連でヒットしたもので、「さらば青春の光」というネーミングのお笑いコンビが、書店やネット等で見つけた“ひとクセある本”の著者を招き、気になる事を聞きまくるトークバラエティなのだが、いかにも関西弁でかなりどぎつく濃い内容である。最近のものまでYouTubeで、今現在156回分見ることができる。ちなみに春画ールさん登場は126、125回(https://www.youtube.com/watch?v=Up9WnU8wboM&list=PLx7VTfIALChrlng9blaH36QFvEpE9dc7q&index=126https://www.youtube.com/watch?v=n343H6d-hik&list=PLx7VTfIALChrlng9blaH36QFvEpE9dc7q&index=125)。

左が126、右が125:番号順と異なり126が前半

 

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ナスジオ情報二点:ローマ遺跡に住み続けていたカニ、エジプト神殿の大掃除

◎ 古代ローマの遺跡の下、当時からすむ「巨大」なカニが急速に減少:2024/7/8

2005年、ローマの中心部にある「トラヤヌスの広場」で発掘していた考古学者らが、古代の下水道を掘り当てた。その内部からは、紀元4世紀の大理石製のコンスタンティヌス胸像のほか、イタリアの固有種で唯一の大型淡水ガニ「ポタモン・フルビアティレ(Potamon fluviatile)」の群れが見つかった。研究者たちは、この群れの起源は非常に古く、ローマが単なる渓谷の湿地帯に過ぎなかった時代にまでさかのぼると推測している。それが今や絶滅危惧されているのは・・・

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/24/070200356/?n_cid=nbpnng_mled_html&xadid=10005

◎ 古代エジプトの神殿で2000年分の大掃除でわかったこと:2024/7/5

 ルクソール近くのクヌイ神殿のレリーフを2000年振りに掃除したら、ススや泥が保護膜となって、鮮やかな色彩が出現した。とはいうものの、下図左のような出土現状で顔料を分析して右が修復されたものなので、ちょっと大袈裟ではあるが・・・

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/24/062400340/?n_cid=nbpnng_mled_html&xadid=10005

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今週のクリスチャン・トゥデイ情報:バチカンが破門、他