スペイン出土の木製金庫復元作業

 ポンペイ方面でも類似品が出土しているが、スペイン・メリダのCasa del Mitreoで1994年に、後4世紀の貴重品を入れた木製の「Arca Ferrata」が、保存状態がよくないが、ローマ時代に火災に遭った豪華なvillaから見つかっていた。

 2017年にそれを遺跡からとりだして、正面のみ復元されたらしい。この木製金庫は現況では約3m×1.5mの大きさであるが、二階の崩落により押しつぶされたので元々の大きさは不明の由。

 こういった調度品は、多くの場合、家の所有者が訪問者を迎えた応接室に配置されていた。盗難を避けるために、鉄の釘を使って壁や地面に貼り付けていた。それらはしばしば加工された金属で華やかに装飾されていた。

出土状況
取り出し作業中
:
多分こんな感じだったはず:Zaragoza博物館所蔵のTarazona出土のArca ferrata(そこには4例ある由)

https://archaeologynewsnetwork.blogspot.com/2021/04/remains-of-wooden-safe-excavated-from.html

【参考事例】以下は、Torre Annunziataにあるオプロンティスの、Lucius Crassius TertiusのVilla B出土のStrongbox。この遺跡は1974年の中学校体育館建設中に偶然発見された。そこには前2世紀創建商業取引の建物があって、海にも接していたらしい。ちなみに発掘した時、一説ではすでに中は空だった由。避難するとき家人が持ち出したのだろうか(別説では200点以上のコイン、金銀の宝飾品が入っていた)。発見場所は列柱廊peristyleであるが、それはないので、おそらく上階から落下したものと考えられている。

https://exhibitions.kelsey.lsa.umich.edu/oplontis-leisure-and-luxury/strongbox.php

追加情報:A.Angela,I tre giorni di Pompei, Milano, 2014の口絵で以下の画像を見つけた。エルコラーノ発見と表記されているので、上記のコインとは別かも知れないが、たぶんこんな溶解状況での出土であったのではなかろうか。

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