投稿者: k.toyota

ケルト・メモ:(1)鹿の奇蹟譚とキリスト教

 読書会で読んでいる、ヤン・ブレキリアン『ケルト神話の世界』上、138-142ページに出てきている聖エダーンSt.Edern(聖ユベールSt.Hubert)の牡鹿の角の間に十字架を見たという幻視に関連して、ローマ市内のSant’Eustathio教会の正面屋根上にも枝角をもった鹿が飾られているが、関連は、という質問が〇〇さんからありました。そういえばそうだよね、というわけで、家に帰って調べてみたのですが、Eustathiusの伝説のほうが時代的にかなり古いので直接の関係はないけれど、類似伝承としては知られていたようです(普通だと、古い方が先行伝承なので、翻訳者もそのように想定してます。p.141)。

 以下、ウキペディア情報。エウスタティウスは、ローマ皇帝トラヤヌスに奉職していた将軍で、元々の名前はPlacidusだった。彼はティヴォリで牡鹿の狩りをしていた時、鹿の角の間に十字架を幻視したので、すぐに家族ともども改宗し、名前をEustathius(堅固)と変えた。彼はヨブと同様の数々の試練を受けたが、信仰を堅持した。だが、118年に異教犠牲を拒否して、妻子ともども青銅製の牛像の中に入れられあぶり殺された、のだそうです。 
 たぶん伝説上の人物だったせいでしょうが、カトリック教会は、1970年に聖人暦から彼を削除しましたが、地方的崇敬は存続しているそうです(これがカトリックでは普通の対応である)。未だ英国国教会や正教会では聖人で9月20日が祭日だそうです(手元にある光明社版の『カトリック聖人傳』下巻、1938年、p.282には、その日付の[共祝]欄に以下のように書かれている:ローマにおいては聖エウスタキオ将軍、その妻聖女テオピスチス、その子聖アガピトおよび聖テオピスト各殉教者ーー猛獣の餌食にされようとしたがなんの危害もこうむらず、最後に鉄牛の内部に押しこまれて焼きころされた)。 この教会、パンテオンのすぐ西南にあります。

 その広場の一画にあるカフェがくだんの「サンテスタッチオ・イル・カフェ」で、エスプレッソが絶品(黙っているとズッケロ入りとなる)。ローマ1、と私は思ってます。ローマに行くと必ず行き、お土産に豆を買います。今度いったら、この御縁で,鹿と十字架の図案付きカップも買おうかな(ウェブでも購入可能のようだけど,送料とかかかりそうだし)。でも我が家にはカップがもういっぱいあって、すでに断捨離趣味の嫁さんの標的にされてる気配があって、苦悶 (^^ゞ

【後日談】今回(2019年5月)の渡伊で首尾よく購入! 帰国して勇んで開けてみると・・・カップは壊れていた・・・。こんなことは初めてだっ、とほほ。嫁さんはにこやかに笑ってました。

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下水構造考:トイレ噺(1)

 老衰の母から、広島の実家の管理を任されて、賃貸2軒と自宅の3軒長屋の管理人となって、2,3か月に一回は帰省している。
 とはいえ、偶発的な事故には対処できないので、地元の不動産会社に一般的な管理をお願いしているのだが、ちょうど帰省していたときに出会ったトラブルで学ぶことがあった。

 それは真ん中の家で下水が風呂場であふれたので、下水の掃除をしなければならないという事案であった。その作業は、業者がやってきて掃除して簡単に終わったのであるが、私はその時初めて、台所や風呂場の家庭排水とトイレの汚物排水が同じ下水で流れているという、驚愕の事実を知ったのだった。
 それまでは、汚物は別のルートで汚水槽につながっていて、そこで多少の処理がなされて街路地下の排水溝に行くものと思い込んでいたのだが、業者さんから、下水は家庭排水も汚物も同一の下水溝を通り、雨水は別ルートなのだ、ということを教えられたのであ〜る。

 マンションや公共建築物なんかだと確か地下に下水を貯めての沈殿構造があって、年に何回か掃除もしているけど、一般住居ではどうも垂れ流しが一般的なようである。

 ということで、私は古代ローマ遺跡での下水構造のお勉強もしてますけど、目の前にあっても地下に埋もれているとなにも見えていない、という話でした。

 以下はつけたし。

 そのあと、考えるでもなく思いついたのは、だったら風呂場で小便くらいしても結局は同じことじゃん、という禁じ手であった。むしろ西洋式水洗トイレで流す水の節約と、トイレットペーパーの節約、下水の詰まり問題解消、という視点からは、・・・よきことかもしれない、という結論になるのであ〜る。

 まあ、幼児が風呂で気持ちよくなってとか、小学生が学校のプールでトイレに行くのが面倒で、といった話はなんとなく知っていた私ではあったが(チコちゃんもそういってたよな)。オリンピック選手もご同様とのこと。

 それでなくとも、冬なんか湯船につかって温まっても洗い場に出ると寒いわけで、小をもよおすのは理解できる。

 数日前、メールで送られてきたウェブ・ニュースに「シャワー時に小便する人が〇〇%」という記事が出ていて、あれれ、と。「朝シャン」ならぬ「シャワ・ション」かあ。
 試しにググってみたら、この話題は早くも(?)2007/12/6に「YAHOO!知恵袋」に出てまして。次は2011年、そして2013年。このあたりまでは否定的な見解が多いです。2017年から肯定派が多くなってるような。
 そして今年になると大流行。ま、例のごとく最近は過激な書き込みだらけのようで(俺は大もやってる、とか)。こうなるとまったく信用できませんが。

【参考文献】有田正光・石村多門『ウンコに学べ!』ちくま新書、 2001年。

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