マルクス・アウレリウス円柱洗浄

https://www.cnn.co.jp/fringe/35242200.html

左が従前            右が修復中

 ローマ中心部のコロンナ広場で、1562年に建てられたイタリア首相官邸の「キージ宮殿」の正面にそびえるカッラーラ産大理石製「マルクス・アウレリウスの記念柱」が230万ドル(約3億5800万円)を投じたレーザー修復によって鮮明さを取り戻しつつある。この円柱は、五賢帝の最後のマルクス・アウレリウスが親征したマルコマンニ戦争の一部始終を、絵巻物のようにらせん状の浮き彫りにした記念柱。皇帝の死後、180年から193年の間に建てられ、高さ約30メートルで(本来の全高は土台部分を含めて41.95メートル)、基部から頂上まで23周しており、兵士や捕虜、神々、動物など2000以上の像が彫られ、連続した物語を形づくっている。往年のてっぺんには皇帝マルクス・アウレリウス像があったが、いつの間にか失われて、教皇シクトゥス5世によって1588年10月27日に聖パウロ像が設置されて現在に至る。

 それを現在、16層に及ぶ足場で囲み、昨年春から18人の修復士が、最新技術である短パルスレーザーと化学処理を施したラップで、何世紀にもわたって付着した汚れを取り除いている。レーザーによる修復は、2026年初めに完了する予定。

 私は、キリスト教的に注目されている故事「雨の奇跡」に注目して何度も下から写真に撮ったものである。だが、肉眼ではもちろん、一眼レフで望遠使っても、上の方は判然としない。太陽光線の具合で撮影時間を考慮に入れなければならず、そう簡単ではなかった。本当は足場に上がって正面から撮りたいものだといつも思っていた(最近は、ドローンでなんとかならないかと妄想したこともある)。

 炎天下でクァディ族に包囲されたローマ軍が飢えと渇きに苦しんでいたとき、突然の雷雨で救われたという“雨の奇跡”。広げた両腕から水を滴らせる雨の神が異様ではある。この事績は異教側からすると、雨を降らせたのは従軍していたエジプトの魔術師となるが、キリスト教側はキリスト教徒の兵士の祈りのおかげと主張。同一事象を異なる立場でそれぞれプロパガンダしていて、そこにこれまで劣勢のキリスト教が一枚加わっていて、注目されるわけである。

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