「初めは処女の如く、後は脱兎の如し」

 ケータイの画像を調べていたら、ローマの国立考古学博物館・マッシモ宮の最上階はフレスコ画中心の掲示になっているが(最大の見どころは、Villa di Liviaのそれだろうが)、Villa della Farnesinaの寝室Dを入口から覗いていて気づいて撮っていたのをみつけた。たぶん夫婦の寝室なのであろうが、部屋の三方の壁の中央の嵌め込み壁画がどうやら連続画になっているようで、なにぶん角度と距離あるのでうまくは撮れてないが、なんとか撮れたものを繋げると以下のごとし(本当は、初夜を前にして新婦が一人で物思いにふけっているのが最初だけど、角度的にうまく撮れないのが残念。それにエロテック情景のせいか、インターネットはおろか各種カタログなどに掲載されていないようだ)。

 また、いずれの画面にもペットの犬猫同様の扱いなのであろう、若い男女の奴隷が所在なげに傍観者的に描かれているのが興味深い。

 私は新婦の変化を見て、冒頭の一句を思い浮かべたのであ〜る。が、今回、語義を確かめてみたら、私の理解はどうやら間違っていたようだ。出典:孫武孫子・九地』

(白文)始如処女、敵人開戸、後如脱兎、敵不及拒。

(訓読文)始めは処女の如く、敵人戸を開くや、後は脱兎の如く、敵は拒ぐに及ばず。

(現代語訳)初めのうち、処女のようにおどおどしていれば、敵は(油断して)門戸を開くであろう、それからは、逃げる兔のように素早く攻撃すれば、敵はもう防ぐことはできない。

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