遺跡めぐり その2:リビアへの道 – エッセイ(前編)

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リビアは想像していたよりも全然いいところでした。

ビザさえ取れれば、個人旅行も大丈夫という感触を得てきました(国内の飛行機は問題ありますが:突然、フライト時間が変更になったり、政府が飛行機全体を徴用したりする事態がある由)。

なにより安全だし、民衆がシンパチコで、イタリア語がやたら通じます。英語以上かも知れない。

ホテルでも同宿はほとんどがイタリア人ツアーでした(フランス1グループ、日本2グループ)。

あげく、レプティス・マグナでは、ミラノとローマからきたイタリア中学生の集団に遭遇してしまった。これには、さすが元植民地という感じでした。

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人口600万人、うちなんと150万人が他国からの出稼ぎ労働者とその家族。これには驚いた。また総人口の7、80%が沿岸部に居住。ちなみに首都トリポリは175万人。

国民総生産の90%が石油からの収入による。水が不足しているので、大半が原油での輸出。チュニジアには無料で電力を送電している由で、実際、砂漠をガダメスに向かう幹線路に並行して送電線が延々と伸びていました。

その収入によって、国民の衣食住は国家が補償しているーー>働かなくても生きていけるーー>それで働かないーー>外国人労働者の労働に依存せざるをえない状況とかで、実際、トリポリのホテルのレストランではエジプト人、モロッコ人、掃除婦は黒人が働いてました。この点では、クウェートと状況は同じ感じかと。

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これといった地場産業はなく、ほとんどを輸入に頼っている由(たとえば、レストランでの陶器類はチャイナ製が多かった)。すべてが石油に依存している感じです。

1ドル=1・4ディナールが公定価格です。同行のみなさん10日間の旅行で、100ドルくらい換金しても使い道がなくて四苦八苦してました(クレジットカードもトラベラーズチェックも使用不可能)。ナツメヤシの実は1Kg程度が5ディナール。私も、妻用のみやげに螺鈿細工の箱を買いましたが、これとて25ディナール程度。あとはいかにもアラブ的な金細工がめだったけどチャレンジしませんでした。絵はがきは4枚で1D。とにかく物価は安い。

トルコから出稼ぎにきている女性から同行者が聞いたところでは、トルコよりリビアのほうが生活しやすいと言っていた由。

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  2. エッセイ(前編)
  3. エッセイ(後編)
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