遺跡めぐり その2:リビアへの道 – エッセイ(後編)

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意外だったのは、日本車を多く見受けたこと(トヨタ、ニッサン、ミツビシ、ホンダ、スズキ、ダイハツ)。その殆どが新車でなく、ヨーロッパからの中古輸入車で、ご丁寧にも、その輸入国先のマークが車体のバックのナンバープレート付近に書いてあります。さすがアメ車はないそうです。

ちなみに我らが乗っていた観光バスはメルセデス・ベンツ。

徐々に基幹産業の国営から民営化への移行がはじまっている由。たとえば、現在、サハラ砂漠の地下水をくみ上げる大プロジェクトが進行しているが、韓国が落札(我らもそのミネラル・ウオータを飲みましたが、まったりとした深層水の感じ)。同様のプロジェクトとして海水の真水化も進行中。ベンガジからキュレネーにバスで移動中に出会った吊り橋は日本が落札受注した、といってました。
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あと、街や道路沿い、それに砂漠で目立ったのは、とにかくゴミの(不法)投棄がすさまじいこと。現地ガイドさんはそれを外国人労働者のせいにしてましたが・・・。イタリアから資源ゴミ分別・回収の機械を導入している由ですが(トリポリ市内には古いイタリア製とおぼしき例の金属製のゴミ箱が散見されました)、とてもおっつかないようでした。

どこかの独裁国とは違って、情報の制限はまったくしていません。事実、パラボラ・アンテナが民家に林立していて、ホテルでなんとCNNが見られたほか(カリフォルニアの山火事はこれで知りました)、アラブ系のみならず独・伊放送を確認しました。
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もっとも、カダフィ大佐の「観光客はまずもってリビアのことをもっと知るべきだ」という考えにそって、ホテルの有線が突然リビア関係で占領される時があるそうで(とはいえ、アラビア語だからどれくらい効果的かは、疑問ですが)、私も映画が突然中止されて、会議室でカダフィ以下が何事かを討論している場面に出くわしました。彼、老眼らしい眼鏡をかけてましたが、元気そうです。
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アルコール類とドラッグは厳しく禁止されてますが、アルコールに関しては解禁の方向で検討が進んでいるそうです。観光業とのからみのようです。ちなみに、ノン・アルコールのビールはあって、私はもっぱらドイツ製を飲んでました。

それとおかしかったのは、食事毎にチョイスできるジュース類にペプシとコカコーラが平気で出てきたこと。

リビアの食事でいささか意表をつかれたことが、2点あります。

いわゆるナンもありますが、普通のパンがよく出てきて、そしてやたらおいしいこと。私の経験では、きめ細かく堅い表面をもちながら中は絹のごとく柔らかいスペイン産のそれに近いものでした。

それと、どういうものか、リゾがよく出てくること。もちろんインディカ米ですが。干しぶどうなんかが入ってます。

地元の人のいくレストランでも同様だったし、スーパーでも売ってましたので、観光客向けの特別料理という感じではないようです。

それと、これは予想していたことですが、パスタも一般的。でも全然おいしくなかった。アメリカの愚劣なマカロニといったレベルでした。

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