中国黒幕論は誤っているが、

 富坂聰「米国は正義か?中国がロシアの行為を「侵略」と呼ばぬ正当な理由」(https://www.mag2.com/p/news/532082?utm_content=uzou_1&utm_source=uzou)を読んだ。そこで私の眼を引いたのは以下の文章である。

 「アメリカの秩序に違和感のない日本からすれば、ロシアの暴挙に経済制裁を加えることは自然な話だ。しかし、世界は広いという視点に立てば、その考え方は通用しない。西側社会にも属さず、先進国でもなければ、アメリカとの相性が良くない国も数多く存在し、国際社会は形成されているからだ。

 戦後の安全保障は、そうした国々を含めて国際連合が一つの秩序として機能することで平和を維持してきた。本来であれば、アメリカは国連の一員でしかない。それが中国やロシアの立場であり、理屈的にはむしろ筋が通っているのだ。」

 単なる建て前論にしても、ロシアが国連を意識していることは明らかで(私は時間稼ぎだと思っているが)、その第2次世界大戦後の国際秩序を崩壊に向かわせているのは、米国だ、という側面はきちんと指摘しておかなければならない。

 そして、今次の問題が終熄したあと、より有利な立場となるのは、双方痛み分けの経済制裁の返り血を浴びずに、漁夫の利を得た中国となりそうなのは明白で、すでに米国はそれを意識して攻勢をかけだしているように思える。

 ところで、プーチンの初動の失敗について色々語られているが、中国に気兼ねしてオリンピック終了まで軍を動かさなかったことも重要な一因のように私には思える。冬の凍土が溶け出して、戦車部隊の電撃移動や輜重部隊の迅速な行動がかなり妨げられたのではないか、否、この判断は時期尚早でこれからが泥沼かもしれない。

 冬将軍を味方につけることができなかったのが失敗だったとすると、これまでそれで救われてきたロシアにとって皮肉なことだ。

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