庶民の近藤さんを探す

 NHK BS1スペシャルで「近藤さんのよせ書き フィリピン戦場で拾われた記録」の再放送を見た。ルソン島でアメリカ軍兵士が持ち帰った80ページの寄せ書きの持ち主「近藤」さんをわずかな証言をもとに探索、北海道出身で、中島飛行機製図課から出征した「近藤迪泰(ただやす)」野戦重砲第22連隊兵長にたどり着くまでの、苦心のドキュメンタリー(https://www.nhk.jp/p/bs1sp/ts/YMKV7LM62W/episode/te/G5826J4PXQ/)。それにしてもよく見つけたものだ。

近藤迪泰さん:映像から

 かくの如く、一庶民の記憶など、あれこれ資料が多いはずの現代であっても、親戚筋ですら3世代くらいまでで、あとは絶えてゆくのである。彼の場合は、なんと寄せ書き帳補強のため貼られていたテープを剥がした下から読み取れた部隊名断片と、彼が戦死者だったので靖国神社の名簿に記載されていたのが突破口となった。

 庶民の生存記録などあとは戸籍簿くらいだろうが、平成22(2010)年に保存期間が改正されて、「除籍と改製原戸籍には保存期間が定められています。以前は80年でしたが、平成22年(2010年)に見直しがされ、一気に150年まで延長されました。起算となる年は、除籍となった年度の翌年からということになっています。保存期間が過ぎてしまえば廃棄されるのが原則なのですが、実際には廃棄されずに保管している自治体が多いようです。ただ、保管されていても除籍謄本の写しの発行に応じてくれないこともあるので、認識しておいた方がいいでしょう」ということらしい(https://ka-ju.co.jp/column/retention_period)。昔、保存期間すぎたら廃棄していいという決定がなされて、日本史関係者が撤回を求めていた記事を読んだ記憶がある。ことが部落問題などと関わっていたので難しいなあと思っていたが、延長されたとは知らなかった。

 試しに今レポート作成でたまたま我が家に寝泊まりしている19歳の孫娘に、私の誕生日を知っているかと聞くと即座に「知らない」と。妻のそれは「1月?」と辛うじて答えた。わたしゃ8/9で妻は1/12であるが、すでに私は生きながら忘却の運命あるとみた。

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