日本渡航法と感染症:飛耳長目(73)

「日本人の祖先 漂着したのか、航海してきたのか:長年の論争、終止符?」(https://mainichi.jp/articles/20201221/k00/00m/040/040000c)

 昔から注目していた実験考古学の調査報告である。

 今回の観測用ブイ138個の動きをもとに、偶然の漂流説は葬り去られ(それが可能なのは、かろうじて荒天で黒潮が乱れたときのみ=荒天のときはそもそも船を出さない)、意図的移住説(その際、人口維持のために最低男女10人の渡航が必要)の可能性のほうが高まった。

 その上、以下の情報を加味すると人の流れをいつも歓迎しているわけにもいかない。「感染症と考古学:人口激減の謎に迫る」(https://my.mainichi.jp/articles/20201109/dde/014/040/004000c)

 その記事の中に、考古学界としてコロナへの動きが鈍かったので、それへの刺激で特集を組んだとの言及があった。古代ローマ史においても状況はまったく一緒で、まあ西欧学界が反応してからのことなんだろうなと思いたいところであるが(皮肉である、念のため)、私の知る限りでの反応は、むしろ大学におけるリモート授業の実践報告ばかりである。若手が一生懸命やっているのは、まあ無意味だとはいわないが、そこで遅れをとっているベテラン勢が自らの専門性に固着して何かをいうべきなのに、どうも関心の希薄さが感じられて仕方がない。

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