看取り犬・文福のこと:遅報(47)

 朝日新聞デジタル(有料)で、特養施設の飼い犬「文福」が、不思議なことに入居者の看取りする、というお涙ものの話を読んだ(https://digital.asahi.com/articles/ASN7Y5KFJN7PUCFI00Z.html?ref=apital_mail)。それに触発されて検索してたどり着いたウェブではNo.1が2020/4/6で現在No.6を数えている。以下はNo.1(https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20200331-OYTET50009/?catname=column_wakayama-michihiko)。そして次の本の存在を知った。

 若山三千彦『看取り犬・文福の奇跡』東邦出版、2019年;同氏『看取り犬・文福:人の命に寄り添う奇跡のペット物語』宝島社、2020年

 デイヴィッド・ドーサ(栗木さつき訳)『オスカー:天国への旅立ちを知らせる猫』早川書房、2010年

 ところで、朝日の記事を読んで、私は母の老衰死を体験したので、書かれていることで腑に落ちたことがあった。それはたとえば、認知症になると食事するという意味も分からなくなり食べなくなるとか、水分を摂るのにとろみをつけることである。水だとさらさらしていて気管に入ってしまうのだそうだ。そして母の場合、12月中旬頃、ケアマネさんに「背中の傷が抗生物質投与しているのに改善されない、もう吸収していないようなので、そろそろ看取りに入ります」と言われ、要するに老衰死とは内臓が吸収しなくなり餓死に至ることだと合点した瞬間だった。だがこれといった持病もなく心臓も強そうだったので先は長いだろうと漠然と思っていたが、食事が細くなっていき、2か月後の翌年2月11日の早朝に施設内で一人で逝ってしまった。そろそろ危ないという電話がその2時間ほど前にあって出る準備をしていたときのことだったので、私は看取ることはできなかった。その意味で私は文福ほど鋭敏でなかったわけだ。だがさすがに施設の方の判断は的確だった。

 たぶん、犬は人間よりはるかに嗅覚に優れているので、それで感知することができるのだろうが、他の犬はそういう行動を取らない。なぜ文福や看取り猫オスカーはできたのだろうか。特異行動というよりほかないが、ペット好きには大きな慰めであったには違いない。

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