バイデン氏はカトリック:遅報(46)

 だからといって、どういうこともないのだが、私は迂闊にも今日までそれを知らなかった。周知のようにアメリカ合衆国はこれまでワスプWASP(白人・アングロ・サクソン・プロテスタント)の国である。よって歴代大統領は当然のことながら彼らが占めてきた。唯一の例外はJ・F・ケネディだった。私の出身中学・高校はカトリック校で、したがってその時の大統領選挙でもしケネディが勝ったらイングリッシュの中間試験だっけをなしにすると、米人イエズス会神父が約束して、まあありえない話が本当になり、約束は律儀に実行されたという逸話すらある。

 以下のブログで、大統領候補として、1928年のアル・スミス、1960年のケネディ、2004年のJ・ケリーに次いで、J・バイデンが4番目の、いずれもアイルランド系で民主党からの大統領候補だということを知った。https://www.spf.org/jpus-j/spf-america-monitor/spf-america-monitor-document-detail_66.html;https://www.spf.org/jpus-j/spf-america-monitor/spf-america-monitor-document-detail_29.html

 宗教を政治家に結びつけることが、いつも正しいとは限らない。それでなくとも、カトリック教徒はカトリックの候補者への採点が厳しくなりがちである。政策やスローガンよりも人物を見てしまうからで、その点でバイデンは認知症疑惑に、セクハラとか息子の件で問題ありの人物なのだから(この点でトランプは全然負けてはいないが)。人間だれしもそういう弱点は持っていて(叩けばほこりは出るものである:私も例外ではない)、それを赦すのがカトリックの教えであっても、なかなかそうはならないのが人間感情なのだ。アメリカの歴史の中で現在は、有権者の中でのヒスパニック系(=もはや単純にカトリックとはいえないが)の漸増や、人工妊娠中絶問題の転換期にあたる。このように、従来の宗教分布で単純に割りきれなくなっている現状の中で、票のゆくえがどうなるのか、野次馬的に注目したい。

 思い出したので書いておく。日本で歴代宰相の中で、原敬(1856-1921年:65歳)は、20歳前の不遇な苦学生の時、カトリックの洗礼を受けている。その意味で我が日本最初のカトリック信者宰相でもある(1918-1921年:第19代総理大臣)。だからといって彼が政治家としてカトリック精神を発揮したとは全然思わないが。

 吉田茂(1878-1967年:89歳:第45、48-51代)も、最初の妻雪子がカトリックで、一家は長男健一以外みな受洗していたが(基本その時代、カトリック信徒が異教徒と結婚する場合、子供の受洗が条件となっていた)、茂は生前から「天国泥棒やってやろう」と話していて、それを聞いていた当時の東京大司教区司祭・濱尾文雄(のち、枢機卿)から臨終の洗礼を受けている。息子健一もそうで、こうして彼らを称して「天国泥棒」と呼ばれることになる。健一の妹は麻生家に嫁いだので、息子太郎(第92代)も幼児洗礼である。そして、山田風太郎氏は、原敬はいうまでもなく、吉田父子について、この件は記載していない。ところがウィキペディアにはちゃんと記載されていて、油断ならない。

 細川護熙(第79代)も栄光学園中学在学中に受洗しているが、日経の「私の履歴書」でそれに一言も触れず、むしろ名物校長G.フォス師の教育方針を批判しているが、私には納得できない。いずれにせよ学業成績不振で高校は学習院に進学した。そのくせ・・・、と続けたくなるがやめておく。

 プロテスタント信者には、片山哲(第46代)、鳩山一郎(第52-54代)、その孫・由起夫(第93代)、大平正芳(第68、69代)がいるのは周知の事か。

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