爪が伸び〜る:痴呆への一里塚(16)

 リタイアして、毎日が休日状態になって、なんだか午後二時くらいになると猛烈に眠たくなったりするようになった。このまま死ねたら極楽だなと思っていたら、同じようなことを考える人がいるとみえて、最近以下の文章に出会った。

   「薫風常に吹き来る窓べの寝床に横になって、長い昼の眠りを眠る。ここ二年ほどの間、同窓同期の者の臨終、骨上げに何回となく立ち会った。いづれ順番がまはつて来るのだが、快いこの午睡がそのまま永の眠りにつながつて、仮寝のシテはいつか後ジテに姿を変へと、さういふ具合に終れたらどんなに安気なことかと思ふ。」阿川弘之:安岡章太郎編『滑稽糞尿譚』文春文庫、p.98.

 最近「おや」と思ったのは、あれもう指の爪が伸びてきてひっかかるようになった、ちょっと前に切ったはずなのに、と。 時間感覚がたしかに昔とは違ってきていて、一日があっという間に過ぎるようになったことを、爪の成長で認識するという次第。

 あぁ、そういえば、新年ももう一ヶ月たってしまった。私の残された想定生存時間、あと392週と4日間。

【別件ですが】足の爪が鬼の爪のように厚くなったのはいつごろのことか。気がついたのは2年くらい前のことだったか。今では普通の爪切りでは役立たず、いわゆる若干大型の「ニッパー型」を使っている。母の晩年も施設で切ってもらうようになっていたことを思い出す。

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